新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大は、市民生活に加えて、企業活動にも大きな影響がある。
国内では緊急事態宣言が解除され、経済活動が徐々に元に戻りつつある中、新たな感染拡大を防ぐ手立ての確立を各企業レベルで行い、自社の経営リスクをいかに回避する対策を打ち立てるかが喫緊の課題となっている。感染を防ぐ対策と同時に、感染者が発生した場合に、濃厚接触者を迅速に特定し感染を拡大させない措置を取るといった影響範囲の最小化を図る対策が必要だ。
マクニカネットワークス株式会社は、仏ActilityS.Aが提供するLPWAとBluetoothの無線技術を組み合わせた「濃厚接触アラート/追跡ソリューション」の実証実験キットの提供を2020年7月より開始する。
「濃厚接触アラート/追跡ソリューション」は、専用のLoRaWAN/BLE端末を用いて、濃厚接触に対してアラートを用いた注意喚起や意識付けと、蓄積データを活用した濃厚接触者の追跡を行うサービスだ。
同ソリューションでは個人のスマートフォンを使用しない為、個人情報の流出の懸念がなく、専用アプリを個人スマートフォンにダウンロードする手間も必要ない。専用端末を利用するシステムの為、スマートフォンを所有しない従業員や来客者にも適用が可能になる。
使用のユースケースは、感染者が発生した場合に濃厚接触者の特定を行う接触者追跡トラッキングと、以下の4つがある。
- 対人距離の監視とアラート
一定の時間以上フィジカルディスタンス以内の距離に人が留まった場合にアラートを行う。 - 人数制限管理
会議室、給湯室、喫煙室等での密になる人数制限を設定し、設定人数以上が集まった場合にアラートを行う。 - ゾーニング管理
アクセス可能なゾーンを設定し、指定ゾーン以外への侵入を監視、管理を行う。 - 設備、機器の消毒管理
BLEビーコンを付けた機器の前の滞在時間を計測し、清掃実施状況や時間を管理を行う。
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大学卒業後、メーカーに勤務。生産技術職として新規ラインの立ち上げや、工場内のカイゼン業務に携わる。2019年7月に入社し、製造業を中心としたIoTの可能性について探求中。