凸版印刷株式会社、ZETAで収集したデータを見える化できるアプリを兼ね備えたプラットフォームサービス「ZETADRIVE(ゼタドライブ)」を提供開始する。
ZETAとはLPWAに区分され、低消費電力、広範囲にネットワークが構築でき、IoTをはじめとして活用が注目されている。また、いわゆる非セルラー系LPWAとなるため、基地局などのインフラを自営することで、LPWA使用にかかる通信費用は発生しないというメリットを持つ。
その他のLPWAとの違いは、メッシュ構成が可能な点であり、基地局から複数の中継機を設置することでネットワークを網の目のように構築できる。これにより、電波の届きにくいところまで、細やかにカバレッジを確保できるため、広域のカバーや冗長性の担保につながる。結果として、基地局が少数ですむなどのメリットにつながり、他の非セルラー系LPWAと比較すると、初期投資が抑えられケースがある。
ただし、何れにせよ基地局や中継器のほか、データを収集するサーバーが必要となるため、自営で運用を開始するには、初期投資に一定のコストを覚悟する必要がある。

凸版印刷が提供を開始する、ZETADRIVEは、これら、ZETA通信に必要な「アクセスポイント(基地局)」「Mote(中継器)」「通信モジュール搭載評価ボード」「高精度温度センサ」からなるハードウェアと、ZETAサーバーおよび、データのウェブ上での見える化アプリの利用を含み、スターターパックとして、サブスクリプションモデルで提案している。
これにより、手軽にZETA環境を利用することができるだろう。
なお、ZETAサーバーはクラウド上に構築されており、これにより手軽でありながらセキュリティ性の高い環境を提供する。また、凸版印刷が提供する暗号鍵・証明書のネットワーク配信や管理を行う「トッパンセキュアアクティベートサービス」とも連携を予定とのことである。
データ取得、機器の制御などのAPIが用意されており、ニーズに合わせたシステムやアプリケーションの連携が可能であり、アプリケーションのカスタム開発もサポートする。
価格
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- ・ZETAスターターパック/月額 38,500円
「ZETAスターターパック」セット内容
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- ・インドアアクセスポイント(基地局)1点
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- ・Mote(中継器)1点
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- ・ZETA通信モジュール搭載評価ボード1点
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- ・Grove-高精度温度センサ1点
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- ・「ZETADRIVE」利用権1点
高精度温度センサがセットに入っているほか、別途見積もりとなるが、オプションにて多様なセンサ類が用意されている。
なお「ZETADRIVE」の提供開始に先立ち、静岡県袋井市と「ZETADRIVE」を活用した、河川・アンダーパスの水位監視や、獣害対策などの実証実験を昨年度より実施している。
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