大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、リップマンホログラムの技術を活用して、画像を空中に浮遊させて表示し、指で触れて操作できる「DNP非接触ホロタッチパネル」を開発した。
リップマンホログラムとは、画像を記録したフィルムに一定の角度からLEDなどの点光源の光を当てることで、フィルムから離れた空中に画像を浮かび上がらせることができる技術だ。3次元画像の表現に優れている。
同パネルは、このリップマンホログラムの技術を活かし、フィルムに描画した操作ボタンなどを空中に浮遊させ、赤外線などで空中の位置を検出するセンサーと組み合せたシステムだ。軽量でコンパクトなタッチレス入力端末・機器として、既存の情報端末の表面に直接触れることなく、操作が可能だとしている。
同パネルの特徴は以下の4点だ。
- 既存の機器への設置が容易
操作ボタンなどを描画したリップマンホログラムのフィルムとセンサー等を組み合わせた構成で、既存の端末・入力機器に後付けで設置するだけでタッチレス機器として活用できる。 - 空中での操作がしやすい画面表示
ホログラムフィルムに記録した2次元の柄を、センサーの検出面と同じ空中の位置に浮遊させて表示することで、手指が触れると反応する柄を目視できる。 - プロジェクター等の投影装置が不要
既存情報端末のディスプレイをそのまま使用して、点光源となるLEDライト等の光を当てることで画像を空中に表示できるため、プロジェクター等の投影装置は不要だ。 - コンパクトな仕様で場所をとらない
厚さ0.1~0.2mmのフィルムを使用するため、コンパクトで場所をとらない。フィルムサイズは最大で、紙のA4判(210×297mm)程度まで対応可能だ。
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大学卒業後、メーカーに勤務。生産技術職として新規ラインの立ち上げや、工場内のカイゼン業務に携わる。2019年7月に入社し、製造業を中心としたIoTの可能性について探求中。