海中での通信は、「海洋資源の探索」や、「海洋生物の保全」のために今後重要となる技術だ。
パナソニックホールディングスは、Wavelet OFDM方式をベースとする新たな通信規格に適した技術を提案し、IEEEの次世代通信規格のベースライン仕様に採択されたと発表した。
海中・水中IoTへの適用は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)のBeyond 5G研究開発促進事業「研究開発課題名 海中・水中IoTにおける無線通信技術の研究開発(採択番号02301)」に採択されており、実証実験を進めている。
今回採択された次世代通信規格では、利用通信帯域を標準モードの1/32倍まで縮小可能とすることで、利用周波数を従来のメガヘルツ帯からキロヘルツ帯まで拡張、様々な媒体での更なる通信の長距離化が可能となる。
また、アンテナを利用し、微弱電波による無線通信に適用することで、セキュアかつ通信範囲を制限可能な近距離高速無線が実現可能になるということだ。
この技術を活用することで、従来困難とされていた海中でのIoT通信の実現にも貢献するという。
次世代通信規格のベースとなる「Wavelet OFDM方式」では、既に初版のIEEE 1901-2010規格にて国際標準として採用されていて、利用通信帯域を2段階で拡大して通信速度を高める機能や、利用通信帯域を標準モードから2段階で縮小させることで、狭い帯域にエネルギーを集中させ、最大約2倍の通信距離を実現することができる。
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