株式会社スカイディスクは、西松建設株式会社と共同で、広範囲通信技術かつ超低消費電力である「LoRaWAN」の技術を使った着脱式センサ「SkyLogger」の、温湿度や照度等のセンシングデータ取得の実証実験を1月19日に実施した。
同社のソリューションである、IoTの実現を簡単にスピーディーに提供できる「IoT スターターキット(LoRa model)」を用い、東京都港区虎ノ門のビルにおいて、温湿度・照度等のセンシングとデータ転送の実証実験を実施。「IoT スターターキット(LoRa model)」で用いられているLoRa ゲートウェイ「SkyGate」は屋外用と屋内用があり、高層ビル等障害物のある東京都内でのカバー距離、ビル内での到達可能距等を測った。推定2kmの広範囲でもデータ取得が可能かどうかを検証するため、ビルの所在地である虎ノ門を中心として、東京・丸の内方面をルートA(図オレンジ)、六本木・赤坂方面をルートB(図緑)とし、2つのルートを測定した。
- 屋外へ設置した場合の通信範囲
5階建ビルの屋上に屋外用ゲートウェイを設置、測定した結果、ルートA(東京・丸の内方面)では2.09km、ルートB(六本木・赤坂方面)では1.94kmの電波到達を確認できた。 - 屋内へ設置した場合の通信範囲
5階建ビルの屋内(3階)に屋内用ゲートウェイを設置、測定した結果、ルートA(東京・丸の内方面)では1.39km、ルートB(六本木・赤坂方面)では1.19kmの電波到達を確認できた。
屋内、屋外共に距離が離れても電波状況は安定しており、Wi-FiやBluetooth(Class1)と比較しても圧倒的な到達距離を実現できることがわかった。今回の取り組みによって、広範囲のデータ転送が必要となる橋梁やトンネル等現在老朽化が進んでいるインフラへも、「LoRaWAN」の通信技術活用が期待できる。
実験に使用された「IoT スターターキット(LoRa model))は、IoTの実現を簡単にスピーディーに提供するためのワンストップソリューション。このスターターキットだけですぐにセンサを使ったIoTソリューションを構築できるという。
通信デバイスは鉄筋のビル一棟や広大な農園をアンテナ1つでカバーできる「LoRaWAN」の技術を使ったLoRaゲートウェイ「SkyGate」を採用、AC電源不要で低価格な通信が可能となる。センサデバイスは温度・速度・GPS等の14種類から選択でき、着脱式のため多分野への応用が容易で、14種類のラインナップ内であれば開発費不要で実証実験が可能。センサデバイスから集積されたデータをAI(分析クラウド)で分析し、農業、物流、保全といった分野ごとに情報の可視化するまでパッケージ化されているため、リードタイムも短く、安価にIoTを始められる。
商品名:IoT スターターキット(LoRa model)
販売価格:30万円より
内訳:
・ センサデバイス「SkyLogger」
・ Skydisc LoRa ゲートウェイ SD-GW01(屋外用)、SD-GW11(屋内用)
・ AI(分析クラウド)「SkyAI」
・ データ可視化ダッシュボードアプリケーション
・ LoRaを使ったIoTコンサルティング
・ セットアップ
レンタル期間:2週間〜(センサデバイス、LoRaゲートウェイはレンタル)
【関連リンク】
・スカイディスク(Skydisc)
・西松建設(NISHIMATSU CONSTRUCTION)
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