メッセージングミドルウェア、メッセージルーターなどデータ移動技術を持つSolace日本オフィスは本日2月16日、エンタープライズ・アプリケーション、ビッグデータ・システム、クラウド・サービス、およびIoTプロジェクトを、開発者が自在に設計、展開、接続、スケーリングができるようにする「Open Data Movement」(オープン・データ移動)と呼ばれる、Solace全社規模の取り組みを反映した一連の製品の新規提供、機能強化および戦略的コミットメントを発表した。 国内において3月1日以降、出荷提供を開始する。
Solaceのメッセージルーター製品技術は、様々な種類のデータ移動(Data Movement)を統一し高速化する。アプリケーションと情報ソースとの連携で求められる様々なメッセージングパターンをサポートしており、環境を問わずベストなミドルウェアを提供。2005年に最初の出荷以来、金融市場を始め、エネルギー、政府機関など幅広く多様な業界の企業により利用されている。
Solaceが今回策定した新たなコンセプト、Open Data Movementにおいては、ビッグデータを固まりではなく流れ「Digital Data River」と捉え、デバイス、ゲートウェイ、アプリケーションとの間で発生する膨大な情報を高い信頼性を維持して安定的に連携させる。オープンなAPIとプロトコルを用い、クラウド種別全般にわたって存在するアプリケーション、機器、人々との間で情報(Data)をルーティングし、ネイティブに実行する。分散システムのように壊れることもなく、ベンダーのロックインが回避され、データ連繋のOpen化を可能にするという。
Solaceは以下の新製品・機能強化と、Open Data Movementのサポートを発表した。
- AMQP 1.0およびApache Qpidのサポート
Solaceメッセージルーターは、オープン標準プロトコル AMQP 1.0をサポート。SolaceによるAMQP 1.0のサポートには、現行のApache Qpid APIとの認定済み相互運用性が含まれている。Solaceは今後も、OASISワーキンググループのメンバーとしてAMQP 1.0プロトコルの発展に関与し続けていく。 - クラウド・サポートの強化
今後数ヶ月にわたり、Solaceはすでに堅牢なクラウド・サポートにMicrosoft Azure、Pivotal Foundry、Red Hat OpenShift、およびIBM BlueMixのサポートを順次追加し、一段とそのサポート能力を拡充させていく。 - Pivotal Cloud Foundryタイル
Solaceのメッセージング機能に容易にアセスできるようにするPivotal Cloud Foundryタイルが、PCFマーケットプレイスの一部として利用できるようになった。 - 新Virtual Message Router
SolaceはSolace Virtual Message Routerのバージョン2をリリース。新バージョンはこれまでよりもパフォーマンスが向上しており、圧縮クライアント接続や高度なセキュリティといった新機能が追加されている。 - VMR Community Edition
無償のSolace Virtual Message RouterであるCommunity Edition(コミュニティ版)は、Enterprise Edition(エンタープライズ版)と同じメッセージング/ストリーミング機能とパフォーマンスを提供しており、ダウンロードして利用することができる。 - DevOpsとの統合と自動化
Solaceは、GitHub、Maven Central、Jenkins、Chef、Puppet、Ansible、Spring Cloudといった人気のあるDevOpsツールをサポートすることになったため、これらを有効活用することができる。 - REST管理API
Solace Element Management Protocolのバージョン2が公開。SEMP v2は、Chef、Puppet、Ansible,Boshなどのツールを使ってSolaceのメッセージルーターの設定やプロビジョニングを自動化できるようにするためのREST API。 - Solace Labs
Solace Labsと称する新しいリソースは、オープンソースコードに基づくプロジェクトの中心に位置し、Solaceのテクノロジーを実装し拡張する作業をさらに容易化する。Spring CloudやCloud Foundryに関連するプロジェクトは本日から利用可能となり、Solaceは開発者コミュニティからのコントリビューションの受入を積極的に進めていく。
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