NVIDIAとMicrosoftは、AIクラウドコンピューティングを推進する、新しいハイパースケールGPUアクセラレーターの詳細な設計を発表した。ハイパースケールデータセンターに迅速で柔軟なAIへの経路を提供する、新しいHGX-1ハイパースケールGPUアクセラレーターは、MicrosoftのProject Olympusと連携してリリースされるオープンソースデザイン。HGX-1は、ATX(Advanced Technology eXtended)が20年以上前に発表された際、PCのマザーボードに対して果たした機能を、クラウドベースのAIワークロードに対して担うという。
新しいアーキテクチャーは、クラウドにおいて爆発的に拡大するAIコンピューティングの需要を満たすよう、設計されている。自動運転、パーソナライズされたヘルスケア、人間には不可能な音声認識、データアナリティクスおよびビデオアナリティクス、分子シミュレーションなどの分野で、その需要は高まっている。
このアーキテクチャーは、各筐体にNVIDIA Tesla P100 GPUを8基搭載しており、NVIDIA NVLinkインターコネクトテクノロジーおよびPCIe標準に基づいた革新的なスイッチング設計を特徴とし、CPUが任意の数のGPUと動的に接続できるようにする。このため、HGX-1を基盤に標準化するクラウドサービスのプロバイダーは、顧客にCPUおよびGPUのさまざまなマシンインスタンス構成を提供できる。
クラウドワークロードは、かつてないほど多様で複雑だ。AIトレーニング、推論、HPCのワークロードは、1つのCPUに異なる数のGPUを接続する異なるシステム構成で、最適に稼動する。また、HGX-1の高度なモジュール設計は、ワークロードの種類を問わない。従来のCPUベースのサーバーと比較すると、最大100倍高速なディープラーニング性能を実現し、AIトレーニング実施のコストは5分の1、AI推論のコストは10分の1になると予測されている。
HGX-1は、世界中のデータセンターで稼動する柔軟性を備え、既存のハイパースケールデータセンターに、AIに備えた迅速でシンプルな経路を提供するという。
Microsoft、NVIDIA、およびIngrasys(Foxconnの子会社)は、協力してHGX-1プラットフォームの立案、設計を行った。これらの企業は、MicrosoftのProject Olympusによるオープンコンピュートプロジェクトへの貢献の一環として、プラットフォーム設計を幅広く共有している。オープンコンピュートプロジェクトは、オープンソースのメリットをハードウェアに適用することをミッションとするコンソーシアムであり、データセンター内やその周辺で急速にイノベーションを推進している。
NVIDIAは、オープン コンピュート プロジェクトに参加し、データセンターにおけるAIおよびイノベーションの推進を支援している。同社は、Microsoft、Ingrasysなどのメンバーと引き続き協力し、AIを備えたコンピューティングプラットフォームをクラウドサービスのプロバイダーやその他のデータセンターの顧客向けに進化させる計画だという。
提供:NVIDIA
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