空中ディスプレイの実用化を目指し研究しているアスカネット。
去年も盛り上がっていたが、今年のCEATEC JAPAN 2015でも、目の前の「空中」に静止画や動画の映像が表示されるという展示に多くの人が集まっていた。
空中ディスプレイを実現するのは、AI(リアルイメージング)というガラスのプレートだ。一見普通のガラスプレートに見えるが、ここには技術が詰まっており、AIプレートだけで空中ディスプレイが可能になるという。

AIプレートはガラスや樹脂などで出来た特殊なパネルを通過させることで、実像の反対側の等距離の空中に実像を結像させており、一定の場所に映像モニターを設置すればそこに映し出される静止画や動画をAI plateの反対側に2Dとして結像する。
このアスカネットのAIプレートを使い、各企業が開発したデモンストレーションのひとつに、船井電機のセンサーが使用されている、1m四方の大型AIプレートを使用しての迫力ある空中結像とインタラクティブな操作の展示があった。
なかなか写真ではわかりにくいかもしれないが、実際には、地球儀が目の前に立体的に表示してあるように見える。そして、実際にタッチするそぶりをすることで操作ができる。私もそうだが、つい何度も矢印を押す人が多かった。
映像に表示されている矢印を、空中でさわると、地球儀がくるくると回る。どこをさわっているかを検知するのが、空中ディスプレイの上部、天井に設置してあるセンサーだ。

上記の展示では、視覚を頼りに空中の映像を押すという感覚で、押した時の触覚は全くないものだが、下記の東京大学 篠田研究室の展示では「触る」ことができた。

さわる感触は、超音波を利用しており、数字やピアノの鍵盤が表示された空中の映像をさわると、少しビリっとくる。もちろん痛くはないが、想像したより触る感触が強かった。
下記の写真は、好きな場所をタッチすると、感触とともに花火があがるデモンストレーション。
このほかには、intelはパソコンとセットになったAIプレートとインテル® RealSense™テクノロジーの活用により、ピアノ鍵盤を表示・操作が可能な展示、NECソリューションイノベーターはフィンガージェスチャーとAIプレートを組みあせた近未来のキッチンなどを展示していた。
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