ハネウェルはに、産業向けサイバーセキュリティに特化したセキュリティ管理ソリューションおよび技術を提供する非公開会社であるNextnine(ネクストナイン)の取得について、合意契約に署名した。Nextnineの持つトップクラスのセキュリティソリューションや安全に遠隔サービスを可能にする技術を加えることで、ハネウェルは既存のサイバーセキュリティ技術を強化し、またハネウェルの『つながる工場』に向けた「コネクテッド・プラント」製品サービス群の一部であるサイバーセキュリティ関連の顧客ベースを大幅に拡大するという。
Nextnineの主要技術であるICS Shieldは、産業施設をサイバー攻撃から守り、また設備の遠隔監視を可能にするもの。ハネウェルは既に世界の石油&ガス、化学、鉱山および製造施設6,200拠点にて採用されている独自のサイバーセキュリティ製品・ソリューションにNextnineの技術を組み入れ、ラインアップを強化していくという。
以前はICS Shieldの導入は制御システムメーカー毎に行う必要があり、1つの拠点に複数のICS Shieldが別々に導入されることがあった。今回の事業取得によって、今後はハネウェルの実績あるマルチベンダーに対応したソリューションとして、1つのシステムで施設全体のセキュリティ管理が可能になり、よってシステムのシンプル化やセキュリティ性の向上に寄与するとしている。
1998年に設立されたNextnineは、設立以来今日までInfinity VC (インフィニティ・ベンチャーズ ベンチャーキャピタルファンド)、XT Hi-Techなどの有力ベンチャーキャピタルの投資先企業。
ハネウェル・プロセス・ソリューションズ(HPS)、プレジデントのヴィマル・カプール氏は、「産業施設や基幹インフラを標的にしたサイバー攻撃は世界中で日々その数が増大しています。この度の事業取得は、お客様に包括的なサイバーセキュリティソリューションを提供することで産業制御システムやプロセス制御ネットワークを保護し、守っていくという当社の継続的な強い取り組みを示すものです。今後は、ハネウェルの世界中での幅広い展開網を活用し、Nextnineの製品やサービスをより多くのお客様にご利用いただけるようになります。」とコメントした。
Nextnineのセキュリティソリューションは、「ハネウェル・コネクテッド・プラント」を強化する重要な技術になるという。「ハネウェル・コネクテッド・プラント」は、ハネウェルの比類ない産業分野での実績と、ソフトウェアおよびデジタル技術を組み合わせることで実現する『つながる工場』に向けたプログラムで、顧客のプラント操業の信頼性、収益性とセキュリティ性をこれまでにないレベルに向上する製品・サービス群で、サイバーセキュリティはこの主要要素の一つだという。
ハネウェルは、今後も産業向けサイバーセキュリティ製品やサービスを展開していくとしている。代表的なソリューションには、積極的に産業サイバーセキュリティリスクを監視、評価し管理する「リスクマネージャー」や、USBフラッシュドライブなどの着脱可能な記録媒体に関連する脅威からプラントを保護する「セキュア・メディア・エクスチェンジ(SMX)」がある。
【関連リンク】
・ハネウェル(Honeywell)
・ネクストナイン(Nextnine)
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