サブスクリプション・ビジネスにおける収益化のためのプラットフォームを提供するZuoraは、サブスクリプション・エコノミーでビジネスを成功させるためのサブスクライバー分析ソリューション「Zuora Insights」を、2017年11月16日より日本市場で提供開始すると発表した。
世界中の企業が、製品の購入よりもサブスクリプション契約で自由にサービスを選ぶという、新しい消費者のニーズへの対応を迫られている。Zuoraは日本企業に対して、この新しい市場にビジネスを最適化するためのソリューションを提供する。
特にIoT、デジタルトランスフォーメーションにおけるサブスクリプションの市場は、国内大手製造業を中心に既に取り組みを開始するなど、日本で急速な拡大を続けている。シンクタンクのマッキンゼー・グローバル・インスティテュート(McKinsey Global Institute)は、2025年までにIoTがもたらす経済効果は全世界で約700兆円規模になると予測している。
サブスクリプション・エコノミーでの成功には、継続的な収益の最適化と、既存のサブスクライバー(加入者)の解約率を削減することが重要な鍵となる。ビジネスモデルを変革することで、企業の最高財務責任者(CFO)は日々の業務に集中することが減り、ビジネスを成長させるための変革や顧客重視の戦略に取り組む時間が増える。
そして、定期収益(MRR、ARR)、解約率(Churn Rate)、顧客維持率(Retention Rate)、顧客生涯価値(LTV)などの新たなビジネス指標にもとづき、分析を行う必要がある。
しかしCFO Magazineの調査によると63%の企業が、既存システムの状態を「非効率的」「サイロ化している」「意思決定に紐づかない」と回答しているという。これでは、サブスクリプション・エコノミーにおいてCFOが戦略的なビジネスの意思決定を行うことができないと考えられる。
今回Zuoraが提供する「Zuora Insights」は、サブスクリプション・ビジネスに必要な情報にもとづき、ビジネス上の意思決定を行い、収益を向上することのできるSaaS型の分析ソリューションだ。
サブスクリプションビジネスの上流から下流までの業務(プライシング、見積り、受注、契約管理、請求、回収、KPI)を一気通貫でサポートするZuoraのクラウドベースのプラットフォームZuora Centralのオプションとして提供。
同製品は、サブスクリプション・ビジネスにおいて、新たな収益の機会を発見し、サブスクライバーの解約の兆候を察知し、解約を引き起こす根本的な要因に対処するとしている。
「Zuora Insights」の主な特徴は以下の通りだ。
- サブスクリプション指標:
契約、顧客維持率(Net Retention)、解約率、ARPA(平均顧客収益)、回収期間(DSO)、顧客生涯価値(LTV)などの、サブスクリプション・ビジネスに必要な重要な指標を自動算出する。 - インタラクティブ・ダッシュボード:
モバイルにも最適化されたインテリジェンスなダッシュボードで、各指標を視覚化。外出先でも、サブスクライバーのセグメントやサービス全体の傾向を分析できる。 - サブスクライバーの取り込み:
会計指標とサブスクリプションに関するデータを融合し、共通の契約や行動を元にサブスクライバーをセグメント化し、収益化のための機会を明らかにする。 - 予測スコアリング:
サブスクライバーの解約の可能性を特定し、前もって解約の予測し、契約を継続させるための行動を優先付けする。 - インスタントオン:
長期にわたる導入作業を必要とせず、すぐに利用することが可能。
【関連リンク】
・ズオラ(Zuora)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。