ぷらっとホーム株式会社は、IoTの様々な用途へ対応できる新型IoTゲートウェイとして「OpenBlocks IoT VX2」を発表した。
同製品はIoTエッジコンピューティングを実現するハードウェアに加え、LTE/3G通信のほか、次世代IoT通信規格LoRaWANにも対応。
Linuxカーネルを含み、Modbusを含む双方向シリアル通信が強化されたIoTゲートウェイ専用ファームウェア「IoT Gateway Firmware 3.0」(以下、FW3.0)を搭載し、IoTエッジコンピューティングをはじめとする次世代IoTシステムの構築に適した製品だという。
現在多くのIoTシステムはクラウドコンピューティングによって高度な処理を実現しているが、IoTエッジコンピューティングは処理の即応性やクラウドリソースの使用量最適化を実現し、より多くの課題を解決することができると期待されている。
「OpenBlocks IoT VX2」は既存のIoTゲートウェイ製品シリーズ「OpenBlocks IoT Family」(以下、OpenBlocks IoT)で培ったノウハウや顧客から要望が多かった機能を取り込み、IoTシステムの信頼性の高い長期運用に耐えうる製品に仕上げたという。
製品の特長は以下の通りだ。
性能・機能強化
高性能64bit CPU(1.33GHz デュアルコア)や大容量内蔵ストレージ(32GB)・大容量RAM(2GB)の搭載をはじめ、Ethernetポートの2ポート化など、IoTエッジコンピューティングを実現するために必要なハードウェア性能やインターフェイスの強化を行った。
LPWA対応
低消費電力かつ遠距離通信を実現する次世代のIoT通信として注目を集めているLPWA通信(LoRaWAN)に対応した「LoRaWAN通信モジュール」をオプションで追加できる。
NTTドコモの商用LPWAサービス「LoRaWANスポット」やNTTネオメイトのLoRaWAN通信網※に対応し、農業施設や工場、遠隔施設などのIoTシステムの構築を支援する。
※NTTネオメイトが提供するFukuoka City LoRaWANで接続検証済

新型ファームウェア「FW3.0」
さらに、IoT本番環境での長期運用を支援する新型ファームウェア「IoT Gateway Firmware 3.0」を搭載。FW3.0はコネクティビティソフトウェア機能によるデバイスやクラウドとの通信のほか、新しくDockerをサポートしており、 IoTゲートウェイ内でのDockerコンテナの動作が可能だ。
またプログラミングツール「Node-RED」を搭載かつ、 高速スクリプト言語「Lua」を用いた機能拡張にも対応しており、IoTゲートウェイ側でのデータ処理に関する開発工数などを削減できる。
「OpenBlocks IoT VX2」によって、大量・広域・多地点展開を前提とするIoTシステムの構築のほか、即応性が重要となる工場やプラント施設、気象、防犯等、IoTエッジコンピューティングの利用が最適とされる分野におけるIoTシステムの導入が実現できるという。
【関連リンク】
・ぷらっとホーム(Plat’Home)
・OpenBlocks IoT VX2製品情報
・IoT Gateway Firmware 3.0詳細
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。