企業は、デジタルテクノロジーを活用して、ビジネスの効率化や変革、新たなビジネスモデルを創出するデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)推進に取り組むケースが増えている。企業がDXを推進していくための大きな鍵となるのがデータ利活用だ。多種多様で膨大なデータから価値を創出し、活用することで、ビジネス変革やユーザーエクスペリエンス向上を図ることが重要視されている。
しかし、オンプレミスシステム、パブリッククラウド、プライベートクラウドなど、企業ではさまざまなIT基盤でデータを管理しているため、データのサイロ化(※1)が生じ、複数データを連携させた分析などが容易ではない。このため、データ利活用を実現するには、さまざまなデータを統合するデータインテグレーションが必要不可欠である。
そこで、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)、Informatica(以下、インフォマティカ)は、企業のDXを推進するデータ利活用ビジネスに関する協業を行い、2020年1月からデータ統合サービスを開始する。さらにNTT Comは、株式会社NTTデータと連携してソリューション提供すると発表した。
今回3社の協業により、NTT Comは、データ利活用プラットフォーム「Smart Data Platform」におけるデータインテグレーション機能として、インフォマティカのクラウド型データ統合ソリューション「Informatica Intelligent Cloud Services(以下、IICS)」を活用する。
次世代のiPaaS(※2)ソリューションであるIICSは、企業が直面しているデータ管理の複雑化を解決する。最新のマイクロサービスベースのアーキテクチャ上に構築されており、顧客は、オンプレミスやマルチクラウド、あるいはハイブリッドクラウドの環境でさまざまなデータ、アプリケーション、プロセスを連携することができる。
IICSにより次世代インターコネクションサービス「Flexible InterConnect」をはじめとする「Smart Data Platform」の機能と組み合わせることで、さまざまなアプリケーション、SaaS、データストア(※3)などを統合するデータ統合サービスを提供する。さらに、NTTデータと連携し、顧客の利用環境に応じた最適なソリューションを実現する。
これにより、顧客データや販売データ、人事データなど、さまざまなアプリケーションに分散しているデータをセキュアに一括管理することができる。
今後、2020年1月のデータ統合サービスとソリューション提供開始に向けて、3社共同による技術検証やマーケティング、プロモーション活動、各種セミナーを実施し、企業におけるデータインテグレーションを推進する。
※1 システムや業務プロセスなどが、他のアプリケーションや他事業部や部門との連携を持たずに自己完結して孤立してしまう状態。
※2 Integration Platform as a Serviceの略称。従来ソフトウェア(アダプター、ミドルウェア、インタフェース・プログラムなど)で実現していたアプリケーション間の連携機能を、クラウドで実現するサービス。アプリケーション、プロセス、サービス、データの統合と、それに関連するガバナンスをクラウド内で実施することを可能にする。
※3 データベースやストレージなどデータのファイルを保存・蓄積する領域を指す。
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