ラスベガスで行われたCES2020、今回はドローンについてレポートする。
ドローンといえば、空を飛ぶものをイメージする人が多いだろう。
今回のCESでは、2ローター・タイプのドローンが展示されていた。V-COPTRという名前のこのドローン、4ローター・タイプより2つローターが少ない分消費電力がすくなくなるため、連続50時間も飛行することが可能なのだという。
また、前面に配置されたステレオカメラが前方の障害物を検知し、避けることも可能なのだという。

一方、空を飛ぶドローンといえば、DJIだが、そのブースでは昨年発表されたエデュケーショナルロボットが展示されていた。
このロボットは教育用なので、簡単なプログラミングを行うことで手持ちのスマートフォンでも操縦できるものだ。
基本的なロボティクス制御を学ぶのには、こういったものを友達同士で動かして遊ぶのが楽しそうだ。

ミラノのe-noviaが様々な企業とコラボして生み出した移動のソリューション

昨年フランクフルト空港で乗客の荷物を運ぶロボットとして紹介された、自律走行型の配送ロボットYAPE。今回は、MEASYと名付けられた、ABSと自動バランス制御が可能な自転車に乗って登場した(トップ画像)。
担当者によると、YAPEはラストワンマイルを埋めるソリューションとして開発されていて、人工知能を搭載したロボットとして慶應義塾大学との共同実験を行ったこともあるのだという。

また、自動運転のプラットフォーム部分だけを切り出した、e-Shockというプロダクトも展示していた。このプロダクトは、移動モジュールの上に乗せる部分は、客室をつけてもよいし、店舗をつけてもよいという、考え方だ。
編隊飛行を前提としたドローン
さらに、以前のCESでIntelが実現して話題となった、複数のドローンを制御して編隊を組むというプロダクトが登場していた。
他にも、水の中を進むものや、カメラの性能をうたったもの、昨年も取材したBELLのような物流に使うような大型のものなど、様々なドローンが登場していて、昨年の行きづまり感から脱却し始めているなという印象を受けた。

こういった動きは、ホビーユースでのドローンの広がりから、様々なメーカーが工夫を凝らしてドローンを開発するという流れと、MaaSや物流といった産業面での利用を意識した流れの双方が同時に動いていて、陸海空での自立走行の技術が、実用レベルから、新しいサービスモデルを生み出す方向に進展していることを感じさせられた。
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。