SkyDrive・豊田市・足助病院、災害時医療でのドローン活用の実証実験を実施

SkyDriveは12月20日、JA愛知厚生連足助病院、豊田市と共同で、同社の物流ドローン「SkyLift」を活用し、災害時に医療物資と食料品を空路で運搬する実証実験に成功したと発表した。

3者では今回、豊田市民の安全と地域の持続的な発展を目指し、足助地区での地震発生を想定して、足助病院が主導し、医療物資などを運搬する実証実験を実施することにした。

具体的には、愛知県豊田市の足助町にある香嵐渓について、同所が美しい紅葉を見るために毎年多くの観光客が訪れる観光名所だが、南北を山に囲まれ、足助川・巴川に挟まれている立地特性があり、自然災害が起きた際に、橋が没落すると孤立する恐れがあることから、そのような有事を想定し「SkyLift」を使って、医療物資などを運搬する実験を行った。

実証実験の概要図
実証実験の概要図

実験は、12月19日に実施。地震が発生し、香嵐渓を囲う巴川に架かる橋が地震の影響で使用不可の状況になり、香嵐渓に取り残され、不調を訴える観光客が発生。陸路では必要な物資を届けることができないため、足助病院から届いた医療物資などを「SkyLift」で豊田市足助支所から香嵐渓広場に空路で運搬するという想定シナリオで行った。

救援物資を載せた物流ドローンが豊田市足助地区を飛行する様子
救援物資を載せた物流ドローンが豊田市足助地区を飛行する様子

飛行ルートは豊田市足助支所から、巴川対岸の香嵐渓広場までで、飛行距離が約600m、飛行時間は5分10秒。医療物資(医薬品・医療材料)、食料品など約13kgの輸送物資をドローンが輸送し、着陸して荷下ろしを行った。

物流ドローン「SkyLift」
物流ドローン「SkyLift」

実験に使用したドローン「SkyLift」は、1回の飛行で30kgの重量物の運搬が可能。30kgの荷物を運搬すると9分程度、往復で2km程度の飛行ができる。着陸をせずに荷下ろしができるホイスト機能を備えており、山間部などの地形的に自動車やクレーン、ヘリコプターの活用が難しい場所や、災害時で道路が使用できない場合などの高低差運搬を中心とした場所で活用できるという。

サイズは全長1.9m×全幅1.2m×全高1.mとコンパクトで、利用希望の場所までワンボックスカーで運搬が可能。タッチパネルのシンプルな操作のため、行先を設定すれば、自動運転で重量物を運搬する。

「SkyLift」を提供したSkyDriveは2018年に設立。物流ドローンや、「空飛ぶクルマ」と呼ばれる自動車のように日常で利用ができる空中を移動可能な乗り物の開発を行っている。

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