アイネットとトライポッドワークスは、アイネットの企業向けクラウドサービス「Dream Cloud®」およびデータセンターインフラでの技術力や運用力の強みと、トライポッドワークスが保有する映像ソリューションおよびドローンに関する深い知見と顧客コンサルテーション力を融合し新たなサービスの提供を開始する。
デジタルテクノロジーの劇的な進化により、ビジネスの競争環境は大きな変化を強いられている。あらゆる産業に変革を起こす可能性があるとして注目を浴びているIoT(Internet of Things)は、「現実世界をデータ化しネットに送り出す仕組み」に加え、「空間のデータ化」にも期待が寄せられている。航空機や人工衛星など高高度からのセンシング技術はすでにあるが、低高度かつ移動しながらきめ細かくセンシングする、これを実現するのがIoTデバイスのドローンだ。
両社では、現在は人によるドローン操作が主だが近い将来ITやデータでドローンを自動運行し、様々な分野にドローンの実用化が浸透して破壊的イノベーションを推進すると考えている。また、自動運行するIoTに活用することにより、まさに未知の領域への大きな可能性が広がるとの考えで一致しているという。
■ 共同事業の計画概要
1. 映像ソリューション
・従来の映像にドローン空撮映像を加え、建築現場、学校、スポーツ関係、工場、データセンター、現場を保有している企業など、最新のIoTデバイスであるドローンを利用して各種プロモーションに利用できる4K画質の映像制作サービスを提供。また、4K 映像にCGを組み合わせた映像制作など、繊細な映像から迫力ある映像まで、オリジナリティに富んだ映像を制作。
・映像ソリューションを提供するにあたり、高い空撮スキルを保有するドローンパイロットをアイネット内に多数育成。すでにトライポッドワークス内には高いスキルと豊富な経験を持つドローンパイロットがおり、東北大学様の学校ご紹介映像や鹿島建設株式会社様の建設現場ご紹介映像など、空撮から映像制作までの実績を有している。アイネットは、このドローンパイロットに関するトライポッドワークスのノウハウを積極的に習得していく。
2. ドローンデータの蓄積
・アイネットの保有する次世代型クラウドデータセンターに、ドローンのフライトデータやセンシングデータ、および、観光やインバウンド起爆剤として名所旧跡などのドローン4K映像データを蓄積し、データの再利用を可能にする。
・データを蓄積するクラウドサービス基盤は、アイネットが提供する「Next Generation EASY Cloud®」を利用し、高いスケーラビリティとセキュリティを確保する。
3. ドローン・データセンター
・アイネットの保有する次世代型クラウドデータセンターにおいて、ドローンのフライトデータ、センシングデータのデータベース化、映像の保管、編集、配信(ストリーミング)が可能なクラウドサービス基盤を提供する。これからドローン関連事業をはじめる顧客にドローンに特化した最適なクラウドサービスを提供する。
・アイネットのデータセンター内に、今後需要が見込まれる自動運行ドローンを制御することを目的としたドローン・フライト・コントロール・センター(DFCC)を設置し、ドローンの飛行データやGPSログ等の情報を取得し、ドローンの飛行ログ、位置情報、個別認識・認証等を常時監視するサービスを提供する。
4. ドローンコード開発センターの設立
・ドローンコード(OSS:Open Source Software)は、産業用ドローンの世界では今後中核となる技術と考え、当社の組込み系技術者などを軸にドローンコードの開発者を多数早期に育成する。
・ドローンコード開発者の教育は、社内だけでなくパートナー企業にも実施しドローンコード開発体制を充実していく。
・ドローンコード開発者を多数育成した後は、これを取り纏めドローンコード開発センターを設立する。ドローンコード開発センターでは、ドローンの機体制御、VTOL、自動航行、衝突回避などの航行管理アプリケーションの開発、および、収集・撮影されたドローン映像の解析を行う。
■ ドローン実証実験環境の提供
今回の取り組みに関連して両社は、「ドローンを使った実証実験をしたい」と検討中の企業様にドローン実証実験環境を提供する。要望に応じて、1.小型・中型の各種ドローン機材、2.ドローンパイロット、3.ドローンが収集する映像やデータの解析などを提供する。
2016年10月以降、順次開始。
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