10月18日に登録された米Amazon社の特許によると、ドローンを配達用途だけではなく、ドローンの様々な使い方を考えていることが明らかになった。Amazonは小型ドローンにアシスタント技術の搭載に挑んでいて、同技術がついているドローンの用途として人、自動車、なくしたものの発見などをあげている。
特許には機動警察のダッシュカメラの用途を始め、迷子になった子供の発見、行列の長さ確認などの様々な用途があげられている。ドローンが音声指示を認識と分析し、タスクを実施した後、報告する仕組みが提案されているため、かなりの処理パワーが必要になると判断されている。ところが、アマゾンが目指しているのは、従来のUAVより軽く、小型で安いものなので、おそらく、ドローンとプロセッサーを分けて、プロセッサーをドローンの本体には搭載しないであろう。
特許ではAmazonの音声アシスタント「アレクサ」は言及されていないが、2016年3月Hackster AWS IoT Mega ContestでVoice Controlled Drone with Amazon Echo and 3DR IRIS+が最優勝プロジェクトになったこともあり、同技術の実績があるため、今回のドローンに使われる可能性が高いと思われる。
また、小型ドローンが音声指示だけでなく、スマホのアプリあるいはパソコンからもコントロールが可能であると考えられる。音声支援ドローンにおける最も重要な用途は治安を守る分野であろう(警察や消防など)。警察が同技術を使う状況は複数の犯人の追及、迷子の探索などが想定されている。消防で使われるドローンにサーマルイメージングカメラを搭載すると、燃えている家または森林に飛び込み、閉じ込められた人と回りを再燃させる高温のスポットの検出で使うことができる。
この数年間でドローンにおけるAmazonの研究は加速化しているといえる。前回Amazonはドローンが配達目的地へ向かう途中、同じ方向に向かっているバスやトラックにヒッチハイクする仕組み、外灯や電柱に設置されているドッキングステーションで充電、また、スマホから送ったGPSデータを使って的に絞る機能も公開している。
Source:USPTO
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。