株式会社NTTデータは、ドローンを活用する事業者向けの運航管理機能「FOS(エフオーエス)」(Flight Operation System)および空域管理者向けの無人交通管理機能「UTM core(ユーティーエム コア)」(UAS Traffic Management core)により構成されるソフトウエアパッケージ「airpalette UTM」を2017年10月に提供開始する。
FOSとは、遠隔で複数機の同時飛行を(※1)可能とする機能で、インフラ点検や防災活動などでドローンを活用する事業者における業務効率向上を実現する。UTM coreとは、一定の空域内を飛行する複数機の位置情報を一元管理する機能で、空中衝突の危険や、禁止空域への侵入などさまざまな危険検知等をいち早くドローン運航事業者に伝達可能となり、空域の安全確保に貢献するという。
また、各業務分野にのみ特化したドローンが製造・販売されている現状に対し、airpalette UTMは汎用性が高いため、さまざまな種類のドローンにも対応可能。なお、同製品の2つの機能(FOS、UTM core)については、ドローン運航事業者に対してはFOSを、空域管理者に対してはUTM coreを、それぞれ提供するという。
airpalette UTMの機能は以下の通り。
- FOSの機能詳細
・さまざまなネットワークを用いた機体の遠隔操作機能
・複数機体同時制御機能
・飛行プラン(飛行日時、離陸場所、通過点、目的地等の緯度経度・高度情報や、飛行速度等を含む計画)設計機能
・自機体の位置情報表示機能
・機体情報、利用者情報管理機能
・地図、禁止空域、気象、および地形情報の表示・管理機能
・業務アプリケーションや外部情報(地図情報、気象情報、他機体情報等)とのインターフェース機能
・飛行プラン申請機能*
・有人機等の他機体の位置情報、NOTAM(ノータム、notice to airmen※2)、電波覆域(※3)表示機能* - UTM coreの機能詳細
・複数機の位置情報等の統合監視機能
・利用者情報管理機能
・飛行プラン(飛行日時、離陸場所、通過点、目的地等の緯度経度・高度情報や、飛行速度等を含む計画)確認機能
・FOSへの各種情報(他機体飛行プラン、他機体情報、空域情報、NOTAM等)提供機能*
・地図、禁止空域および地形情報等を考慮した飛行計画検証機能
・有人機の情報提供機能*
・機体同士の衝突危険検知
・運航者間調整機能(空域管理、混雑状況管理等)*
*10月以降順次開発予定。
NTTデータは今後、ドローンがさまざまなフィールドで活躍することに備え、安心・安全な飛行を実現するためのサービスを国内のみならず世界に向けても展開していくとしている。
※1 各国の規制によって、禁止または許可が必要な場合がある。
※2 NOTAM:航空機が安全に飛行できるよう、関連する機関が提示する航空関係施設情報や航空業務情報などの航空情報のこと。
※3 電波覆域:基地局より発信される電波が届く適用範囲のこと。
【関連リンク】
・NTTデータ(NTT DATA)
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