エアロセンス株式会社は、2016年3月より量産モデルとして提供してきた産業用ドローンAEROBO「AS-MC02-P」の後継機にあたる「AS-MC03」を開発し、2018年5月より販売を開始する。価格は1,728,000円(本体 1,600,000円+消費税 128,000円)だ。
※バッテリー3つと機体一式収納ケースを含む。操作端末PCは別。
ドローンの頭脳にあたる自社製フライトコントローラーを改良し、国内工場での生産・保守体制を構築することで、ユーザーに安心を提供する。また、これまで2年間にわたる数百件以上のドローン測量・点検の実現場で培った業務経験から、改良を重ね、さらに安全・簡便・迅速・高精度な測量・点検を実現したという。
土木・建設業界での担い手不足が大きな課題となる中で、国土交通省が推進している建設現場におけるICT施工化(i-Construction)件数は、2016年度開始以来、年々増加し、橋やトンネル、ダムなどの公共工事の現場で、測量にドローン等が投入され、施工、検査に至る建設プロセス全体の3次元データ化が進んでいる。
エアロセンスは、そのような時代・現場のニーズに応じて、AEROBO Marker(エアロボマーカー:GNSSセンサ内蔵対空標識)ならびにAEROBO Cloud(エアロボクラウド:ウェブブラウザ上の産業用ドローン向け画像処理サービス)を2017年度導入し、現場での測量工数とデータ後処理工数を従来比で50%以上削減している。
さらに、この度、以下の主な特徴と機能を有する「AS-MC03」を市場投入し、さらなる安全・簡便・迅速・高精度なドローンオペレーションを支援するとした。
主な特徴・機能は以下の通りだ。
- 搬送波測位に対応したレシーバーと高感度アンテナの導入:
AEROBO Markerで培った測位技術でドローンの位置情報を数cm精度で計測可能とし、アンテナを大型化し受信感度も向上。この技術を応用したアプリケーションを順次リリース予定。 - 準天頂衛星「みちびき」対応:
準天頂衛星に対応したことにより、国内における衛星捕捉の信頼性が向上。測位アンテナをより大型化することで、飛行安全性と精度が向上。 - デザインと機能性を兼ね備えたボディー形状:
空力特性改善のために流体解析を行い、基本性能を上げ、かつ、防滴・防塵性を向上し、小型化を実現。 - センサーの多重化:
複数の慣性・地磁気センサーを搭載し、信頼性を向上。さらに、地磁気の補正を新アルゴリズムで高速化。 - 自動離着陸:
下方センサを追加し、難しい離着陸も自動で行うことにより、操作ミスを低減。 - ペイロードの拡張性:
高性能CPUとUSBや各種シリアルインターフェースにより様々なセンサー等のペイロードに対応が可能。 - 点検用のデュアルカメラ撮影サポート:
可視光と遠赤外線などの異なるカメラを同時に制御し点検への最適なデータを取得。 - 新接着技術:
CFRP(カーボン繊維複合樹脂)とアルミの新接着技術により連結部の強度を向上。 - 新グラウンドステーション:
地上局操作ソフトとして、親しみやすいWindows版、より信頼性を重視したLinux版の2種類を用意。測量や点検に最適な飛行経路を自動生成し、撮影間隔もカメラと飛行経路に合わせて自動設定。点検向けの3次元フライトプランも簡単に生成可能。 - 小型専用ケース:
軽自動車でも持ち運び可能な専用ケース付属。
【関連リンク】
・エアロセンス(Aerosense)
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