北國フィナンシャルホールディングス(FHD)は1月13日、BIPROGY、キンドリルジャパン、インフキュリオンと共同で、マルチクラウドを使った次世代地域デジタルプラットフォーム構築の検討プロジェクトを開始すると発表した。

4社が構築するプラットフォームでは、コアバンキングシステムに加え、インターネットバンキング、カードシステムなど、様々なサブシステムの機能を持つ統合基盤などをフルクラウドで利用し、大きなコスト削減を見込む。
また、API(ソフトウエア同士が互いに情報をやりとりするために使用するインタフェース)と、BaaS(バンキング・アズ・ア・サービス)基盤を活用。外部サービスとのスムーズな連携を可能にすることで、小売業やサービス業などの事業者が、自社サービスで代金決済や融資機能などの金融サービスを低コストで活用できるようにする。こうしたサービスを新たな付加価値の提供につなげる。
北國FHDでは、金融システムでは可用性が非常に重視されているとしており、複数のパブリッククラウドを活用するマルチクラウド化によって、可用性が飛躍的に高まるとみている。
同社はクラウドを始めとするIT技術を活用し、営業の生産性向上や、新しいビジネス領域の拡大に取り組んでいる。2021年5月には、国内初という、パブリッククラウドでのフルバンキングシステムを稼働させた。こうした中、よりよい金融サービスの実現や銀行経営の効率化を推進するため、フルクラウドの金融サービスを備えた、次世代地域デジタルプラットフォームをマルチクラウドで構築するプロジェクトの検討開始を決めた。
今後は、プラットフォームの構築に向け、4社が持つ知見を生かした、新たな決済手段の提供や、それらを支える次世代バンキングシステムの開発を検討するとともに、ほかの地域特性に合わせた展開なども視野に入れている。
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