2023 年11月22日に行われた東京都主催の産業交流展2023内でTokyo Contents/Solution Business Award 2023の表彰式が開催された。
本アワードは今年が第3回目となるビジネスアワードで、社会課題の解決に資する都内中小企業等のVR、AR、AI 等の先端技術を活用したコンテンツを対象に公募し、応募者総数29社の中から受賞した9社の表彰が実施された。
目次
Tokyo Contents/Solution Business Award 2023開催目的:
通信環境の高度化に伴い、VR、AR、AI等の先端技術を活用したコンテンツやソリューションは、様々な研究・開発がされて日々進化しており、コンテンツやソリューションの重要性が高まり、より効果的なコンテンツやソリューションの開発・活用が求められている。
本アワードは、都内中小企業が有する優れたコンテンツやソリューションを評価・選定し、販路開拓を支援することで、東京の社会課題の解決と産業力の強化につなげることを目的として2021年に新設、今回が第3回目の開催となる。
各分野の有識者から構成された審査員により選ばれた受賞企業には、開発・販売等奨励金授与のほか広報支援や専門家派遣などを実施する。
審査員紹介:(五十音順)
●柿沼 太一
STORIA法律事務所 弁護士・弁理士
●各務 茂夫
東京大学 大学院工学系研究科 教授
産学協創推進本部 副本部長
●久保田 瞬
株式会社Mogura 代表取締役
Mogura VR編集長、XRジャーナリスト
一般社団法人XRコンソーシアム 事務局長
●小泉 耕二
IoTNEWS 代表
株式会社アールジーン 代表取締役
●鈴木 至
日本アイ・ビー・エム株式会社 アソシエート・パートナー
多摩大学大学院 経営研究科 客員教授
●鳴海 拓志
東京大学大学院情報理工学系研究科 准教授
●三宅 陽一郎
株式会社スクウェア・エニックス AI部 ジェネラル・マネージャー
審査会の様子:
2023年6月30日 一次審査(提出物審査)
各企業からの提出物を基に、全29社の書類選考が行われた。
審査の結果、二次審査に進む企業を決定。
2023年8月8日 二次審査(プレゼン・質疑応答・体験審査)
二次審査会では、審査委員が一次審査通過企業のコンテンツを実際に体験した後、1社ずつプレゼン・審査委員との質疑応答を実施した。審査の結果、二次審査に進む通過企業が決定。
2023年8月~9月 ポテンシャルユーザー体験の実施
二次審査会を通過した企業に対して、コンテンツに相応しいポテンシャルユーザーがコンテンツを体験し、最終審査会の参考とすべく意見を収集した。
2023年9月19日 三次審査(最終審査)
ポテンシャルユーザー体験後、賞決定を行う最終審査を実施。産業交流展2023で開催される表彰式に向けて、各賞受賞企業を決定した。
2023年11月20日〜22日 産業交流展2023ブース出展・表彰式
11月20日~11月22日に開催された産業交流展2023にて「Tokyo Contents/Solution Business Award」がブースを出展。来場者に実際のソリューション等の体験展示が行われた。
11月22日には同会場内メインステージで、受賞企業9社の授賞式が実施され、大賞企業1社、優秀賞2社、奨励賞6社の授与式が行われ、最後には審査委員を代表して、IoTNEWS 代表、株式会社アールジーン 代表取締役 小泉 耕二審査員の本アワードの講評で締めくくられた。
受賞企業紹介:
《大賞》
ラピュタロボティクス株式会社 (AI)
クラウドロボティクスプラットフォーム 「rapyuta.io」
https://www.rapyuta-robotics.com/ja/
《優秀賞》
RFルーカス株式会社 (その他)
Locus Mapping
https://rflocus.com/
株式会社GATARI(MR)
Mixed Reality プラットフォーム 「Auris」
https://gatari.co.jp/
《奨励賞》
エピソテック株式会社 (AR)
Dive
https://www.episotech.com/
株式会社スカイディスク (AI)
最適ワークス
https://skydisc.jp/
株式会社SuperIO (VR/AR/AI)
XRGallery エックスアールギャラリー
https://www.superio.co.jp/
株式会社積木製作 (VR/AR/その他)
安全体感VR トレーニング
https://tsumikiseisaku.com/
データケミカル株式会社 (AI)
Datachemical LAB
https://www.datachemical.com/
株式会社プラスワン・ジャパン (VR/AI)
VR×AI英会話 スマート・チューター
https://www.plusone.space/company
講評:審査会代表 IoTNEWS 代表、株式会社アールジーン 代表取締役 小泉 耕ニ
私は、本アワードの審査委員として、一次審査会から三次審査会まで、29社の様々な応募コンテンツを審査し、また、受賞が決まった企業のコンテンツをはじめ、一次審査を通過された15社の応募コンテンツを、実際に体験しました。そして、最終的に9社まで絞り、大賞、優秀賞、奨励賞を決定いたしました。
今回、本アワードの栄えある大賞に輝いた、Rapyuta Robotics株式会社の『クラウドロボティクス・プラットフォーム「rapyuta.io」』は、複数台のロボットを制御・連携する技術を有しており、物流現場の業務効率化が期待できます。
メーカーに依存することなく様々な種類のロボットを制御できる技術面での優位性や、プラットフォームを構築することで期待できる社会課題に対するインパクトの大きさに高い評価が集まりました。
優秀賞である株式会社RFルーカスの『Locus Mapping』は、RFIDでモノの位置を可視化する在庫・物品管理システムです。電波位相解析を用いてRFIDタグの正確な位置特定を実現した技術性が高く評価されました。
また、同じく優秀賞である株式会社GATARIの『Auris』は、現実空間を仮想空間に再現し、行動データを取得できるMR プラットフォームです。空間のスキャンからコンテンツ制作、管理編集、配信公開までをノーコードで行うことが出来るユーザビリティが高く評価されました。
奨励賞となった、
- エピソテック株式会社
- 株式会社スカイディスク
- 株式会社SuperIO
- 株式会社積木製作
- データケミカル株式会社
- 株式会社プラスワン・ジャパン
の6社につきましても、大変優れたコンテンツであり、今後の有望性をとても感じさせられるコンテンツでございました。
2023年は、GhatGPTをはじめとする生成系AIが世間に浸透し、まさに社会の在り方・我々の生活が大きく変わることを予感した方も多かったのではないでしょうか。
今後においても、AI業界やXR業界、他の先端デジタル技術の業界は加速度的に変化・進化していくと見込まれています。そういった変化は、海外の企業や国内大企業だけが起こしていくわけではありません。
受賞された企業様や本事業に申請してくださった企業様といった、優れた技術力・発想力などを有する中小企業の方々も、新たなトレンドの第一線に立って、変革を起こせるものと期待しております。
最後となりますが、本アワードを受賞された企業につきまして、これを皮切りに、今後より一層世の中に遡及され、ますますの事業発展に繋がることを願っております。
本事業所管部署:
〒163-8001 東京都新宿区2-8-1 東京都庁第一本庁舎20階北
東京都 産業労働局 商工部 経営支援課
事務局(問合せ先):
Tokyo Contents/Solution Business Award 2023
アドレス:info@tcsba.jp
HP: https://tcsba-tokyo.jp/2023/
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