IoTLTというIoT縛りの勉強会が昨年から開催されている。17回目を数える同会は最近では200~300名の参加者がある盛況ぶりだ。
参考:IoTLT IoT縛りの勉強会/LT大会(Facebookページ)
主に、作るヒトが集まっているグループではあるが、主催の、のびすけ氏、土屋氏によると特に制限などはない、ということだ。
そんな会を運営するのびすけ氏がこのたび、dotstudio株式会社を立ち上げ、これまでの技術ワークショップやハッカソンなどの経験を踏まえた、初心者にもやさしいIoTのECサイト「dotstud.io」を開設するということでお話をうかがった。
dotstud.ioとは?
-dotstud.ioというのはどういうサイトなのですか?
IoTのセレクトショップです。このECサイトでは、ガジェットで北米などで流行っているもので日本で売ってないものや、IoTで使う部品などを売っていきたいと考えています。
-なぜ、このサイトをやろうと考えたのですか?
もともと自分自身がウェブエンジニアをやっていて、ガジェットをさわってみようかなというところがスタートだったのです。
実際にやってみると、Lチカ(LEDに光をともす初心者向けのモノづくり)をやった後やることがないじゃないですか。ガジェットやマイコンボードはまだまだ初心者やウェブエンジニアには優しいとは言えな状況です。
そこで、IOTLTの運営と、メディアとコミュニティをミックスしたようなオウンドメディアをやりながら、「初心者にとってわかりやすい」ということがどういうことかを追いかけたかったのです。
あとは、HOWOを記事をみて、やってみたいと思ったらすぐやれるようにしたいなとも考えています。
-どんなECサイトにしていきたいとお考えですか?
まだ何とも言えないところですが、希望としては、購入いただいたあとも作るのをチャットで手伝えたり、「とりあえず作る」のではなく、「これを作ってみたい」と思うようなものから作っていけるサイトにしたいです。
-実際に作ろうと思うと、例えば抵抗器って何Ω(オーム)のをつかったらいいとか、ブレッドボードって説明の場所にきちんとささないといけないのかとか、チップセットも複数あってどれを選んだらいいのかとかわからないですよね?
そうなんですよ。ブログサイトで作り方がのっているケースも多いのですが、具体にやろうとするとよくわからないことがあったり、その通りにやっても動かなかったりすることって多いです。
ウェブシステムのエンジニアからすると、Raspberry Piは「初心者向け」と言えても、今年に入ってもっと広い人がIoTに興味を持ってくれている今となっては、Raspberry Piは「難しい」ものになってきています。
つまり、初心者の定義自体がかわってきていると思うのです。
一方で、私は、milkcocoaというIoTプラットフォームのエバンジェリストもやっているのですが、通信部分の難しいところやクラウド周りのとおろはプラットフォームが受けてくれるからプロトタイピングもやりやすくて、もっと面白いものがでてきてもよい環境はあると思うのです。
-なるほど。
現状、センサー類はいっぱいあるけれども、「何に使うか?」「どういう課題を解決したいのか?」ということがわからないのです。そこで、初心者に優しい世界を作りたい、と思っています。今後は、ハンズオンイベントをやるというのもよいと思っています。
-のびすけさんがIoTをここまでやろうと思われたきっかけはなにがあるのですか?
IoTLTがきっかけとしては大きいです。今回、前職のLIGのメンバー5名と、LIGの代表であった岩上さんも一緒にやります。
今回の起業では、LIG社で培った色もだしていきたいと思ってます。
-今後、自社製品なども作られる予定はありますか?
はい。自分たちのプロダクトもつくっていきたいと思います。なにより、「常に自分たちがものづくりをやっていく」という考えはつづけていきたいと思っています。
-本日はありがとうございました。
参考:https://dotstud.io/、milkcocoa
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。