鍵やスマートフォン、サイフを忘れてしまったときに、スマートフォンで探すことができるモノにスマートタグというものがある。
有名なのは、TruckR(トラッカー)というもので、CES2017にも展示がされていた。しかし、よくあるスマートタグは、TruckRのように鍵などに後付するものだ。
もちろん、既存の鍵などにつけるのだからそれでよいのだが、今回のCESでは、モノ自体に組み込まれたタイプのものが展示されていた。
組み込み済み スマートタグ tile
tileは、他のスマートタグ同様、後付での利用が可能だ。鍵やサイフなどにつけておくとなくした時も追跡が可能となる。
しかし、このブースになぜか置かれていたスケーター。なぜスケーターが置かれているのかと聞いたと聞いたところ、担当者から「このスケーターにはtileがあらかじめ組み込まれているのだ」というのだ。
盗難に遭った場合や、子供が置き忘れてきたような場合に、スマートタグが組み込まれているため、探すことができるということだ。
また、どこにチップが入っているのか?と聞いたところ、「秘密だ」という。なかなかの徹底ぶりだ。
この、tileは、他にもいろいろなものに組み込まれているのだが、面白いところでは「傘」にも入っているということだ。
「BLUNT」という強風にも強いという、傘スタートアップの製品だが、傘は忘れるという意味では一番需要も大きいだろう。ましてや高額の傘であればなおさらだ。
既存の技術やサービスであっても、組み込みにすることで価値を相互に上げていくことが出きるという意味では、非常に将来性を感じる。
「すでにあるから」と切り捨てないで、「すでにあるからこそ」違う方式を考えていくことも、IoTサービスを企画する上では非常に重要だといえる。
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![IoTNEWS代表 小泉耕二](https://iotnews.jp/wp-content/uploads/2a6acab4699b4d8f1bd680d2c83361d4-e1714715519254.jpg)
IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。