車載半導体サプライヤのNXP Semiconductors N.V.は、車載イーサネット・サブシステム技術のプロバイダであるOmniPHYを買収した。
自動運転システムには、ギガビット・レベル以上のデータ速度が求められる。次世代自動車に向けた現在の計画では8個以上のカメラ、高解像度レーダー、ライダー(LiDAR)、V2X機能が要求されており、このすべての機能について、現在の車載ネットワークにおける急激なデータ量の増加が課題となっている。
こうした要件と、コネクテッド・カーの新たなビジネス機会実現のためのデータ・オフロードに対する車載技術ニーズにより、近い将来にテラバイト・レベルのデータ処理が一般的になると予測されている。
自動運転エコシステムが新たな車載データ要件への対応を実現する中で、多くのエコシステムが試験的な応急措置として依存してきたのがエンタープライズ・ネットワーキング・ソリューションだった。
しかし、長期的なソリューションには車載グレードへの対応と、実装を可能にするサイズと重量が求められる。1000BASE-T1イーサネットの車載分野への移行をすでに進めているOmniPHYの買収により、NXPはこの分野で重要な地位を確立したい考えだ。
OmniPHYは100BASE-T1 / 1000BASE-T1標準向け高速車載イーサネットIPと車載認証済みIPを開発する企業。OmniPHYは6年の歴史の中で、世界最大のコンシューマ機器企業数社と協力するとともに、車載/産業用イーサネットなどの市場向けに「1st-silicon-right」ソリューションを開発してきた。
OmniPHYのインターフェースIP、通信技術とNXPの車載ポートフォリオは、車載イーサネット向けの「ワンストップ・ショップ」を構成。両社の技術的相乗効果の中核となるのは、1.25~28Gbps PHY設計と先進プロセスの10/100/1000BASE-T1イーサネットとなる。
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