近年、車のIoT化が進み、カメラやセンサーを活用した高度運転支援機能やエンターテイメント機能などが車両に搭載されることで、車両がドライバーに伝える情報量は格段に増えている。このような中、ドライバーにとって必要な情報を確実に伝えるためには、メーター、車載マルチメディア、ヘッドアップディスプレイ(※1)など複数のHMI製品を連携させて、車両の周辺やドライバーの状況に応じて適切な表示や音を出すことが重要になってくる。
HMIとは、Human Machine Interfaceの略で、人と車両の情報を相互伝達するインターフェースのことだ。
そこで、株式会社デンソーは、Qualcommの子会社のQualcomm Technologies(以下、クアルコムテクノロジーズ)と、次世代のコックピットシステム開発に向けての協業を発表した。
この協業により、デンソーは、クアルコムテクノロジーズの通信技術やスマートフォン向けに開発された半導体、ソフトウエアなどの情報技術と、自社のHMI製品に関する車載要件、機能安全、品質、セキュリティ技術の知見を掛け合わせ、次世代のコックピットシステムの開発を加速する。
具体的には、統合コックピットシステム「Harmony Core(※2)」をベースにして、次世代のコックピットシステムのアーキテクチャーを開発し、コネクティッドカーを想定した外部クラウドサービスやドライバーステータスモニターなど新たなHMI製品との連携やディスプレイの操作性向上、ドライバーと乗客の個人認証などを可能にする。
デンソーは、統合コックピットシステムや車載インフォテインメント製品の利便性向上、それを実現する車載ソリューション技術の開発に取り組むとした。
※1 フロントガラスにドライバー向けの情報を映し出す製品
※2 特性の異なるOSで作動するHMI製品を1つのマイクロコンピューターで制御することで、HMI製品の連携を可能にする統合コックピットシステム。これによってHMI製品の表示や音を調整が可能になり、ドライバーに注意喚起や警告をわかりやすく伝えることができる。
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