IHI・日本総研・OKIなど、センサーと自動運転車両の協調による「住宅地における路車間通信」の実証実験を開始

株式会社IHI、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社、沖電気工業株式会社(OKI)、国立大学法人名古屋大学、一般財団法人日本自動車研究所、株式会社日本総合研究所は、本日から3月25日まで神戸市北区筑紫が丘において、自動運転車両を用いた路車間通信の実証実験を行うと発表した。

自動運転車両における車載/道路センサーの協調システムを検証

同実証実験は、自動運転車両が交差点での右折や合流をする際に、死角からの飛び出しなどに備えたり、発進・停止や加減速のタイミングを最適化させたりするための、車載センサーと道路側センサーの協調によるしくみの検証を目的としている。

具体的には、自動運転車両の死角領域を含めた道路側センサーのセンシング状況や精度を評価すると共に、他の車両に不快感を与えない、安全で円滑な自動運転車両の挙動のあり方を検証。また、これらの評価を条件の異なる複数の交差点で実施することにより、交差点の違いによるリスクの違いも可視化する。

なお、同実証実験は「まちなか自動移動サービス事業構想コンソーシアム」が取り組んでいる、住宅地での移動サービス向けの「運行設計領域(ODD:Operational Design Domain※)」の検討・定義の一環である。「まちなか自動移動サービス事業構想コンソーシアム」は、住宅地内の店舗や公共施設、病院、バス停等までの、いわゆるラスト&ファーストマイルの移動サービスを持続可能にするための事業構想を目的とする産官学民によるコンソーシアムだ(2018年に日本総研が設立)。

各参加団体は、同実証実験の結果を踏まえながらODD(※)の精緻化を進めると共に、最適な自動運転車両の走行方法と道路側センサーのあり方について、さらに検討していくとしている。

※ODD:自動運転システムが正常に作動する前提となる設計上の走行環境に係る特有の条件のこと。

実証実験の内容

同実証実験の詳細は以下のとおりである。

(A)信号あり交差点(十字路)での右折

信号交差点において、実証車両の右折挙動を検証。同実証実験は、対向車線を直線走行してくる通過車両の有無に分けて行う。実証車両は、車載センサーおよび道路側センサーからの取得情報を活用して通過車両や一般車両、歩行者等の有無を判断する。通過車両や一般車両、歩行者等が存在する場合は、それらの挙動(速度、加速度等)に応じて右折する。評価は、右折による交通流の妨害の程度によって判断する。

IHI・日本総研・OKIなど、センサーと自動運転車両の連携による「住宅地における路車間通信」の実証実験を開始

(B)信号なし交差点(十字路、T字路)での直進、右折

信号のない交差点(十字路およびT字路)において、実証車両の交差点通過挙動を検証。同実証実験は、優先道路側の対角車線を走行する通過車両の有無に分けて行う。実証車両は車載センサーおよび道路側センサーから取得した情報から対角車線を走行する通過車両や一般車両、歩行者等の有無を判断する。優先道路側の対角車線を走行する通過車両や一般車両、歩行者等が存在する場合は、それらの挙動(速度、加速度等)に応じて加減速または停止を行う。評価は、交差点通過タイミングによる交通流の妨害の程度によって判断する。

IHI・日本総研・OKIなど、センサーと自動運転車両の連携による「住宅地における路車間通信」の実証実験を開始

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