Amazonは2020年9月30日、音声サービス「アレクサ」を利用できる、既存の車に後付けが出来るデバイス「Amazon Echo Auto」を発売、同日にオンラインで記者発表会を行った。
「アレクサ」は音声による操作が出来る音声AIアシスタントで、AIスピーカー「Amazon Echo」などを用いて家の中で利用されてきた。
今回発売された「Amazon Echo Auto」は、通常のAmazon Echoで行える「アレクサ、今日の天気は?」「アレクサ、音楽かけて」などといった呼びかけで天候情報や音楽の再生、本の朗読などを車内でも行うことが出来る。
また同製品は車内環境でも音声認識が行えるよう、ロードノイズ、エアコンの音などにも配慮した音声認識技術と8つのマイクアレイが使用されている。
給電方法はシガーソケットやUSBポートとなっており、カーオーディオへの接続はBluetoothやケーブルで行う。
記者発表会では、アマゾンジャパン Alexaインターナショナル ゼネラルマネージャー大木聡氏が「Amazon Echo Auto」のサービスについて紹介した。
「Amazon Echo Auto」は米国では2018年に招待制にて販売を開始しているが、日本での発売開始を含め、今後各国でも展開していく。
また、アレクサの車への搭載は後付けデバイスの「Amazon Echo Auto」だけではなく、車そのものに搭載されたもの、またカーディーラーでアクセサリとして発売するなどの展開も予定している。
しかし、今回発表された「Amazon Echo Auto」は車と直接連動しているわけではないため、車の空調の調節などを行うことはできず、あくまでもホームスピーカーと同じ機能を使用できるに留まっている。
CASEなどのトレンドから、車の利用方法、所有の考え方は変わってきている。また、コロナ禍では感染予防のために車での移動のニーズが高まっており、中古車の販売台数が伸びて来ているという。
音声認識システムが搭載されているのは主に最新式の車のみだが、「Amazon Echo Auto」のように後付けで簡単にAIアシスタントを搭載できることで中古車などでの活用も期待されている。
大木氏は「自動車による移動のニーズはテクノロジーの進歩と共に大きく変化していると捉えている。また、コロナ禍においても自動車で移動するという選択をする方も増えてきている。そうした中で、屋内で行うことを車内でも行えるようにすることは潜在的なニーズに対応していくとこになると考えている」と述べた。
また、今後の展開として、カーシェアリングやレンタカーへ搭載し活用していくことも考えているとのことだ。
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