ルネサス・フィックスターズ、AD/ADAS向けAIソフトを車用SoCに最適化するツール共同開発

ルネサスエレクトロニクスとフィックスターズは、AD(自動運転)とADAS(高度運転支援システム)向けソフトウエアをルネサスの車載用SoC(システム・オン・チップ)「R-Car」に最適化し、高速にシミュレーションできるツール群を共同開発したと発表した。

R-Carに最適なネットワークモデルを生成するツール「R-Car NAS(Neural Architecture Search)」、ネットワークモデルをR-Car用にコンパイルするツール「R-Car DNN Compiler」、コンパイルしたプログラムを高速にシミュレーションするツール「R-Car DNN Simulator」を開発した。

「R-Car」用にAIソフトウエアの開発サイクルを短縮するツールを開発
「R-Car」用にAIソフトウエアの開発サイクルを短縮するツールを開発

「R-Car NAS」は、R-Carに搭載されているCNNアクセラレータやDSP、メモリを効率よく利用するような深層学習ネットワークモデルを生成するツール。ツールを使うことで、R-Carに対する深い知識と理解がなくても、認識精度や処理時間の要件を満たす軽量なネットワークモデルを早期に開発できる。

「R-Car DNN Compiler」は、最適化したネットワークモデルを、R-Carの性能を最大限活用できるようにプログラム変換するコンパイラ。「CNN IP」を使って高速に実行できるプログラムに変換。高速・小容量なSRAMを最大限活用できるようにメモリの最適化を行う。

「R-Car DNN Simulator」は、プログラムの動作検証を、R-Carの実際のチップを使わずに、パソコンで高速に実行できるシミュレータになる。ツールに利用することで、R-Carと同等の演算結果を得ることができる。

モデルの軽量化やプログラムの最適化を適用する過程で推論処理の認識精度が劣化することがあった場合でも、すぐにネットワークモデル開発にフィードバックを図ることで、開発サイクルを短縮できる。

2社は、今後も共同ラボ「Automotive SW Platform Lab」の活動を通じて、ディープラーニング(深層学習)向けソフトウエア開発と、学習したネットワークモデルを継続的にアップデートすることで認識精度性能の維持と向上ができる運用環境の構築に向けた技術開発を行っていくとしている。

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