伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は12月23日、福島県須賀川市と、予約制の乗合タクシーと経路検索システムを組み合わせたオンデマンド交通によるMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)の実証実験を、2023年2月1日から実施すると発表した。
実験のサービス名は「仁井田地域デマンドタクシー(にいだデマンド)」。実験ではオンデマンド交通のデマンドタクシーと、LINEを使ったMaaSアプリ経路検索を提供する。MaaSアプリでは須賀川市内の路線バス、循環バス、デマンドタクシーを組み合わせた複合経路検索が行える。実験は2023年4月28日まで実施する。
デマンドタクシーの運行エリアは、仁井田地域の一部(仁井田、舘ヶ岡、季の郷、向陽町)と特定乗降場所(土橋・北向・はたけんぼバス停付近)になる。車両は最大で同時に2台を運行する。
運行時間は平日の8時30分~17時。予約は、アプリ・Lineが終日、電話は平日の8時~17時で受け付ける。運賃はエリア内運行が200円、特定乗降場所の土橋バス停付近は200円、北向バス停付近・はたけんぼバス停付近では500円。
対象者は、デマンドタクシーが運行エリア内居住者。MaaSアプリは、誰でも利用できる。
実験では、運行エリア内であれば自由に乗降場所を設定することが可能なほか、運行エリア内から、それぞれ区域外の特定乗降場所に移動することができる。また、アプリ・電話を通じた利用者からの予約状況に応じて、AIが最適経路を随時更新しながら運行する。
須賀川市は交通不便地域の解消で、地域の特性に合った、持続可能な交通サービスの社会実装に向け、ICTを活用した交通手法の提供を検討。今回の実証実験は、地域住民の移動を支える公共交通サービスの利便性向上、福祉の向上、地域活性化を目的に実施する。
一方、CTCでは実験を通じて、地域公共交通の活性化につながるアイデアや施策を追求し、ほかの地域でも活用できるサービスの開発に取り組むとしている。
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