メルセデスベンツは、フル充電から、1,200kmの走行を記録したという、VISION EQXXを公開した。このEV車は、消費電力は、100kmあたり8.3kWhというエネルギー効率を実現したという。
通常、長距離を走行しようとすると大型のバッテリーを搭載することとなり、今度は重量が重くなるためエネルギー効率が悪くなる。
今回発表のあった、VISION EQXXは、そのバランスをよくし、空力的にもよいシェイプを実現したのが勝因なのだという。
インタリアにも、キノコや竹など、植物性の素材をつかっていて、環境配慮と環境配慮を実現しているということだ。
先進運転支援の展開
全世界に対するレベル2の先進運転支援システム導入だけでなく、米国ネバダ州やカリフォルニア州でのレベル3の展開やレベル4のパーキングをボッシュと共に実現することも発表。
新しいレベル2の自動運転支援については、自動的に車線変更を行い、クルーズコントロールが作動している状態で低速の車を追い越すことができるという。レベル2なので、手放しでとはならず、運転の責任はドライバーにある。「北米市場において自動車線変更を次のレベルに引き上げる」と述べた。
レベル3の運転に関しては、2023年に導入がきまっていて、最初は法的に許可されている60km/hまで運転を引き継ぐことができる。レベル3なので、ウェブの閲覧や映画鑑賞などもできるようになる。
社内エンタテイメントとしては、アップルミュージック、ユニバーサルミュージックグループと提携、ドルビーアトモスでの社内サウンド体験を実現することや、パッセンジャーエクスペリエンス(助手席体験)のための動画配信などのプラットフォームを提供しているZYNCが搭載された車内デジタルエンタテイメントを北米で初公開した。
EVスタンドのネットワークを北米全土に張り巡らせる
また、メルセデスはEVスタンドに関して、北米を皮切りにハイパワー充電ネットワークを立ち上げると発表した。このネットワークは、その後ヨーロッパや中国などでも展開が予定されている。
北米のネットワークは2027年までに完成する予定で、それまでに2,500を超える高出力充電器を備えた、400を超えるハブがアメリカ大陸に配置される。
ハブは、高速道路や主要交差点、大都市近郊に一定の間隔で配置されるということで、EV車で長距離を移動したり、いろんな地域に引っ越ししても不便とはならない状況を生み出すようだ。
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。