IoTを中心にクラウドインテグレーションを行う株式会社フレクトは、コネクテッド・カー・アプリケーション「Cariot(キャリオット)」のサービスにおいて、「車両予約」と「利用実積管理」機能を10月17日にリリースした。同機能はリアルタイムに複数車両の走行データや利用状況を表示し、予約・利用できるクルマを把握できる。これにより、今までクルマの利用状況が把握できなかったり、空予約で稼働しない車両があるためムダになっていた維持費や駐車場のコスト、時間の問題が解消するという。
「Cariot」とは、車両にデバイスを差し込むだけで、インターネットやクラウドにつながるアプリケーション。位置情報や速度、燃費など幅広いデータの取得ができるため、属人的な管理に頼ることが多かった車の情報を可視化できる。
同アプリケーションは2015年秋より営業車両やバスの運行管理で利用実積を積み重ね、2016年から建設・物流業務を中心に「作業の効率化」や「コスト削減」の目的で利用されている。幅広い業界での導入数の増加を踏まえ、米国セールスフォース・ドットコムが運営するビジネスアプリケーション世界最大のマーケットプレイス「AppExchange」に公開、提供している。
環境問題や資源の最適化が叫ばれる現在、自治体の各種法令や企業ごとの環境への取組に従った車両利用を企業に求めてられている。また、特に1社で数百台以上の車両を持つ企業にとっては、車両の維持や駐車場のコスト面から見ても、クルマ利用の適正化は大きな課題だ。
しかし現実には、クルマの利用スケジュールを組んでも、利用者が予約したのに利用しないケースや、前の利用者の都合で予約した車両を利用できないケースなど、車両利用方法の問題により多目に車両を持たざるを得ない企業も少なくない。さらに企業によっては予約を含めた車両管理者を配置し、コストを負担しているという。企業の車両利用において、車両予約と実績を連動させ、より効率的な車両利用を推進することにより、企業の車両コストの軽減と環境への貢献を推進することが今回の機能追加の目的だという。
同機能は複数車両の予約・利用状況が一覧でき、実際の走行データをリアルタイムに「Cariot」に反映。次に利用したい人が、どの車両がいつ利用できるのか簡単に把握するものだという。
クルマの予約者は「Cariot」の画面から利用可能な車両を選択。その際、走行している車両のデータがリアルタイムに反映されるため、利用したい車両が現在どこを走っていて到着予定が何時なのか、すでに戻っていて使える車両がどれなのか分かる。さらに乗車前のチェックイン機能を追加する事で空予約を防止。稼働率の向上につなげるという。
今後は現在の機能に加え、予定通りにクルマが戻ってこれない時の連絡(メール)機能や、拠点ごとの同時稼働数をもとにした効率的な予約・配車を勧める機能の追加を予定しているという。「Cariot」はリアルタイムにつながるクルマがあるからこそできる「稼働率向上」、「予約管理」などクルマ利用の適正化に努めるという。
【関連リンク】
・フレクト(Flect)
・Cariot(キャリオット)
・セールスフォース・ドットコム(salesforce.com)
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