ニュアンス・コミュニケーションズ(以下、ニュアンス) は、Dragon Driveが新型Audi A8、および後続モデルの対話型コネクテッドサービスに採用されたと発表した。
Dragon Driveは、クラウドベースの音声認識、自然言語理解、音声合成を活用することで、ドライバーの音声指示に応答する対話型の車載アシスタントを提供するコネクテッド・カープラットフォーム。現在、アウディ、BMW、フォード、GMなど1億8000万台以上の自動車に搭載されている。
Dragon Driveの搭載により、新しいAudi A8では天気、POI(施設情報)、住所、駐車場、ガソリンスタンド、カレンダー、メモなどのコネクテッドサービスに加え、音楽やナビゲーションなどの車載インフォテインメントのサービスや、エアコン調整なども発話で操作することができる。
40以上の言語に対応するDragon Driveは、今後、アメリカ英語、イギリス英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語、スペイン語、標準中国語、韓国語などの言語で、Audi A8に搭載予定。特にドイツ語に関しては、ニュアンスとアウディは両社で協力し、専用のドイツ語音声合成を開発した。
また、テキストを音声で作成するメッセージディクテーション機能は、上記の言語のほか、チェコ語、オランダ語、欧州ポルトガル語、スウェーデン語、トルコ語にも対応する予定である。
今回の発表にあたり、両社の責任者は以下のようにコメントしている。
<アウディコネクテッドサービス&音声アシスタント開発部門の責任者であるマーティン・ディーンハード氏(Martin Deinhard)>
「Audi A8は、高度に自動化されたラグジュアリークラスのドライブエクスペリエンスを提供するように設計されていますが、その中には、自然な対話を行うことができる極めて直感的な車載アシスタントが含まれています。ニュアンスのDragon Driveは、弊社のブランドに相応しい、素晴らしいユーザエクスペリエンスを実現する理想的なプラットフォームです」
<ニュアンスのオートモーティブ事業部シニア・バイスプレジデント兼ジェネラル・マネージャーのアーンド・ヴァイル氏(Arnd Weil)>
「自動運転の世界において、インテリジェントで信頼できる車載アシスタントは極めて重要であり、Audi A8は、未来がすぐそこにあることを証明しています。Dragon Driveは、Audi A8のドライバーがすべてのお気に入りアプリやサービスに簡単にアクセスできるシームレスな体験を創造します」
【関連リンク】
・ニュアンス(NUANCE)
・アウディ(AUDI)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。