日本テキサス・インスツルメンツは、マルチプロトコル・ギガビット(Gb)タイム-センシティブ・ネットワーキング(TSN)に対応したプロセッサ製品ファミリを発表した。
新製品のSitara「AM6x」プロセッサ製品ファミリは、ファクトリ・オートメーション、モーター・ドライブやグリッド・インフラストラクチャなどで使用されるIndustry 4.0への急激な需要に対応するために開発されたArm Cortex-A53 コアのバリアントをクワッド構成やデュアル構成で内蔵している。
Sitara「AM6x」プロセッサ製品は、各種のTSN標準規格や、その他の産業用プロトコル向けに、専用のサブシステムでギガビットのスループット・レートをサポートし、Ethernetとリアルタイムのデータ・トラフィックを単一のネットワーク上でまとめてサポートする目的で開発された。
この機能はIndustry 4.0の各種アプリケーションのリアルタイム通信に重要であるとともに、ソフトウェアで再設定できる工場内のサイバー・フィジカル・システムを可能にするという。
「AM6x」プロセッサ製品の特長は以下の通り。
- 産業用ネットワーキングに対して最適化
新しいギガビット・インダストリアル・コミュニケーションズ・サブシステム (PRU-ICSS-Gb) が、TSN、 EtherCAT、 EtherNet/IP やPROFINETなど複数の産業Ethernetプロトコル群をサポートし、産業用通信の急増するニーズをサポートする柔軟性を提供 - 機能安全を可能にする複数の機能を統合
オンチップで隔離されたデュアル・コアのArm Cortex-R5F CPUをベースとしたマイコン・サブシステムは、オプションでロックステップ・モードの動作が可能なほか、複数の診断ライブラリやECCメモリ保護を提供し、機能安全サブシステムの構築をサポート - 強化されたオンチップ・セキュリティ
システムのセキュリティを強化するセキュア・ブート、セキュア・ストレージや複数のスマート暗号エンジンを提供 - 3Dグラフィクスとディスプレイを統合
HMIと産業用PCの各種アプリケーションに対応可能 - 統合ソフトウェア・プラットフォーム
Processor SDKのサポートにより、顧客はAndroid、LinuxやTI-RTOSのソフトウェアをTIの複数のプロセッサ・ファミリ向けに、シームレスな再使用と移行が可能 - システムの複雑さを軽減
複数のサブシステムの統合、合理化された電源シーケンス、複数の低ドロップアウト・レギュレータの統合やピン互換性によって、複数のプラットフォーム間でハードウェアの再使用が可能であり、システムの簡素化やコストの削減が可能
TIでは、Sitaraプロセッサをベースとした複数の開発キットを提供している。
- 「AM65x 産業用開発キット(IDK)」:単価(参考価格)819ドル
- 「AM65x 評価モジュール(EVM)」 :同898ドル
「AM6548」プロセッサ製品の量産サンプルは注文受付中で、AM65Xの量産サンプルは、2019年後半より1,000個受注時の単価(参考価格)22.50ドルで販売予定とのことだ。
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