Luminoso Technologies, Inc.(以下、Luminoso)は、AIによる自然言語理解・非構造化データ解析機能ソフトウェアを提供している。今回、同社は、株式会社デンソーと同社の製造現場におけるナレッジ活用による源流改善のための真因分析について協力すると本日発表した。
株式会社デンソーでは、世界中に130を超える生産工場を有しており、日々の生産活動や改善活動の中で、膨大なナレッジが生まれている。しかし、生み出された有益なナレッジは世界中に散在し、表現や形式が多様なため、限られた検索可能範囲の情報活用に留まっていた。
そこで、AI技術を活用し、再利用可能な様々なナレッジを蓄積し、事業や国境を越えて共有・活用することにより業務の生産性向上に取り組み始めたが、自然言語・非構造化データに対する一般的な分析手法では精度が不十分であり、日本語もしくは他言語のコンテンツの意味や文脈を理解する機能が求められていた。
Luminosoはデンソーとの協力により、例えば、設備改善の担当者が100万件以上の過去の記録や修理情報の中から、生産性の高い設備づくりに有効な情報を速やかに閲覧することが可能になる。
LuminosoのAIを利用したアプリケーションは、個別の単語だけでなく、デンソーのメンテナンス記録における考え方も理解する。また、注釈の手動入力やトレーニングを経ず機器名やエンジニアリングの略語(例:「ロボット」を示す「RB」)など、自動車部品分野やデンソー社内の専門用語も理解する。
さらに、同社は、Luminosoのテキスト分析ソリューションの活用により、デンソー社内でこれまで培われてきたナレッジから設備故障の根本原因を突き止め、停まらない設備開発につなげることや、設備や作業員の状態などの現場にある大量のFactory IoTデータと自然言語データのマッチングにより、不具合の復元に長時間を要する設備の特定や、設備の計画保全頻度の最適化などの洞察を導き出すことを目指している。
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