2020年2月12~14日、第4回スマート工場EXPOが開催された。この記事では、変種変量生産への対応するための、特注品の割り込み生産ソリューションを紹介する。
安川電機の変種変量生産対応システム
安川電機が展示していたのは、ロボットを利用した変種変量対応の生産システムだ。これは、特注品の割り込み生産に対応し、1つのラインで複数種を生産できるシステムである。

この生産システムは、以下のような流れで特注品の割り込み生産に対応する。
まずユーザーはタブレットの画面(下記写真)を使って、特注品の種類と発注台数を入力する。

今回のデモ展示では、下記写真にある5種類のワークが生産ラインを流れていた。そのうち、「品種D」「品種E」が、穴の位置と深さが異なる特注品になる。

タブレットを使って特注品の発注情報を入れると、その情報が製造実行システム(MES)に伝わる。そして、特注品の発注情報がMES内に登録されている生産計画に反映されて、計画が自動的に変更される。

MES内の生産計画が変更されると、今度はその情報が現在、安川電機が開発中の「YRMコントローラ(仮)」に送られる。「YRMコントローラ(仮)」は、生産ライン内の各ロボットにつながり、MES内の生産計画にあわせて各ロボットの動作を制御している。

この「YRMコントローラ(仮)」を介して、製品が流れる順番、そして特注品がラインに流れてきた場合の動作を各ロボットに指示する。これにより、標準品と特注品を同一ライン上で生産する事が出来るのだ。
また、この変種変量対応の生産システムは、加工機のプレス圧のデータを収集・解析し、その結果を加工機にフィードバックしてプレス圧を調節する仕組みを持っている。
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1986年千葉県生まれ。出版関連会社勤務の後、フリーランスのライターを経て「IoTNEWS」編集部所属。現在、デジタルをビジネスに取り込むことで生まれる価値について研究中。IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。