IoT技術の発展により、工場における設備などのモノの状態は、把握や予測、最適化が可能になってきている。
一方で、作業者など人の状態や行動は、データの取得や分析が難しく活用が広がっていない。
例えば作業時間の計測だと、ストップウォッチやビデオを使用する方法は、撮影のノウハウが必要で分析にも時間がかかる。作業者自身がタブレット端末などに作業を都度入力する方法は、負担が大きいなどの課題がある。
また新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、製造現場においても密集を避けソーシャルディスタンスを確保することが重要になっている。
東芝デジタルソリューションズ株式会社は、作業員の位置・動作・発話などのさまざまな情報を収集し分析することで、製造現場の作業効率や生産性を向上させる「Meister Apps現場作業見える化パッケージ」を2020年6月25日から提供開始する。
同パッケージは、作業員が携帯・装着するリストバンド型生体センサーやビーコン、スマホなどのデバイス類から情報を収集・蓄積し、データの見える化や分析を行うソリューションだ。
主な特長は以下の4つがあげられる。
- 5W1Hでの作業の見える化
5W1Hで現場作業の実態を把握できるため、標準作業と実績の差の確認、ムダの発生ポイントの把握など、作業効率や生産性の向上を図ることができる。 - 音声によるリモート作業支援
無線通信によってリアルタイムで作業員同士の会話ができ、設備と連携させて音声で異常を通知させる仕組みを構築することによって、異常発生時の状況把握と作業指示を遠隔から行うことができる。 - 作業エリアでのソーシャルディスタンス確保
ビーコンやスマホの位置情報を使うことで、作業エリア内の密集状況をチェックしアラートを出すなど、ソーシャルディスタンス確保にも応用可能である。 - ハード・ソフトを1パッケージ化したサブスクリプションサービスとしての提供
リストバンド型生体センサーやビーコンなどのデバイス類、データの収集・蓄積に使用するネットワークおよびパソコンなどの情報機器類、データの見える化・分析で使用するソフトウェアおよびテンプレート類の一式をサブスクリプションサービスとして提供するためすぐに使用が開始できる。
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大学卒業後、メーカーに勤務。生産技術職として新規ラインの立ち上げや、工場内のカイゼン業務に携わる。2019年7月に入社し、製造業を中心としたIoTの可能性について探求中。