株式会社ZMPとSAPジャパン株式会社、凸版印刷株式会社の3社は4月20日、物流支援ロボットおよびIoT技術を使った業務効率化ソリューションの提供を共同で推進していくことで合意した。
インダストリー4.0やIoT、ロボティクスへの注目が高まる現在、物流業界などにおいて、ICタグやセンサーなどICT技術を用いた生産・供給活動の自動化・最適化への動きが加速している。
3社による連携の第一弾として、ZMPが製造・販売する物流支援ロボット「CarriRo(キャリロ)」に、凸版印刷のRFIDシステムを搭載し、更にはSAPの基幹業務システムと連携させることで、在庫管理・工程管理における業務を効率化するソリューションの提供を推進する。
具体的には、追従機能などが可能な台車型ロボット「CarriRo」にRFID読取装置を搭載し、さまざまなセンサーを通じて取得するデータを、基幹業務システムのSAP ERPおよびインメモリープラットフォームのSAP HANAとリアルタイムに連携させることにより、複数の在庫やアイテムの入出荷・検品作業を一括で即座に行えるだけでなく、検品ミス・誤配、省人化・省力化・労働力不足などの課題解決に貢献。
ソリューション例
一括ピッキング
作業者は後ろから追従するCarriRoの荷台かごにアイテムを入れるだけで、一括で検品まで終了することが可能になる。これによりピッキング業務の効率化、検品ミス・誤配のリスクの低減に貢献。
作業員誘導
CarriRoが受注伝票の情報を読み取り、そのアイテムの場所まで作業員を誘導。これにより物流の現場で課題となっているアイテムを探す時間と労力の低減に貢献する。
無人在庫棚卸
CarriRoが自動で倉庫や物流センターの中を移動しながら人手を掛けずに在庫棚卸しを行うことが可能。これにより在庫棚卸業務の省人化・省力化に貢献。
現場の見える化
CarriRoの様々なセンサーを通じて得られる作業者の移動距離、経路、稼働時間等のデータと在庫・ロケーション情報を組み合わせ、リアルタイムに分析することにより現場の業務効率改善やレイアウト変更のために必要な情報を得ることが可能になる。
ZMPとSAPジャパン、凸版印刷の3社は、2016年中に複数の企業に実証実験を通じこれらのソリューションの提供を開始する予定だという。
【関連リンク】
・ゼットエムピー(ZMP)
・エスエイピー(SAP)
・凸版印刷(TOPPAN)
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