i-PRO、3つの部品で1500通り以上の組み合わせ可能なモジュール型カメラ発売

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i-PRO(アイプロ)は1月20日、導入企業のニーズに合わせてBTO(受注生産)で提供するモジュール型カメラ「moduca(モジュカ)」を発売すると発表した。

モジュール型カメラ「moduca(モジュカ)」
モジュール型カメラ「moduca(モジュカ)」

「moduca」は、レンズ部で映像を取り込む「光学モジュール」、半導体チップで取り込んだ映像を処理する「SoCモジュール」、処理した映像と情報を出力する「インターフェイスモジュール」で構成する。

(左から)光学モジュール、SoCモジュール、インターフェイスモジュール
(左から)光学モジュール、SoCモジュール、インターフェイスモジュール

光学モジュールは、画素数が2メガピクセル(200万画素)のタイプが10種類、5メガピクセル(500万画素)のタイプが25種類を用意。SoCモジュールは、2メガピクセル、5メガピクセルの光学モジュール用で、それぞれ7種類、インターフェイスモジュールは、2メガピクセル用が11種類、5メガピクセル用で5種類を用意する。

導入する企業の意向に合わせて最適なモジュールを組み合わせて提供。ケースなどを加えたモジュールの組み合わせは1500通り以上で、多様なニーズにほぼ対応できるという。モジュールタイプのため、短時間で組み立てが可能で、受注から3日で出荷ができる。

価格は税込5万~6万円。主にAI(人工知能)を使ったソリューションでの用途を見込み、製造業での検査の自動化、建設分野での周囲モニタリングや人検知、医療での画像診断などでの利用を想定している。AIベンダーやSIer経由で提供するほか、企業に直接販売も行う。

豊洋精工での導入事例
豊洋精工での導入事例

i-PROではカメラだけではなく、AIのアルゴリズムを備えたソフトウエアも販売する考え。人や車の検知を行うソフトをすでに開発しており、このソフトをベースに企業ごとにチューニングして提供する。試験的に、自動車部品やカメラ部品などを製造する豊洋精工にハード、ソフトを提供した。豊洋精工では自社の工場に画像検査でモデル的に導入したところ、1.5人の人員が必要だった作業が1人で賄えるようになり、サイクルタイムも72秒から4.4秒まで削減できたという。

豊洋精工以外にも、AIソリューションのRUTILEA(ルティリア)や、AI認識技術を活用したクラウドサービスのAI inside(エーアイインサイド)、東芝ライテックがカメラの採用を決めている。

「moduca」はi-PRO初のモジュール型カメラとなる。これまでは完成品のセキュリティカメラなどを手掛けてきたが、今回、モジュールタイプの製品にカジを切った。

中尾真人・i-PRO会長兼CEO
中尾真人・i-PRO会長兼CEO

「日本が得意とする、すり合わせて作り上げる手法ではなく、部品を組み合わせて作る手法が世界では製品の製造では主流。そのため、完成した製品ではなく、モジュールを組み合わせて作るにカメラに製品を変えることにした。モジュール型はベースの製品さえ作っておけば、センサーやチップなどが最新のものになっても、いち早く対応し一気に展開できる。また、BTOで注文を受けてから製造が可能で、在庫を抱えずコストダウンも図れる」と、中尾真人・会長兼CEOは、20日に開いた製品発表会で、こう説明した。

同社は光学モジュールのレンズについても現在の外部調達から自社で製造する内製化を図る計画。2026年には産業分野で利用されるカメラの市場が4000億円規模になると見ており、新製品では今後2~3年で、年間200億円の売り上げを目標にしている。

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