NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は1月30日、横河ソリューションサービスと、運転員の操作を学習したAI(人工知能)がプラントの自動運転を行う「オートパイロット」を、「AIプラント運転支援ソリューション」の新機能として、2月から提供開始すると発表した。
「オートパイロット」は、プラントの各種センサーから取得した温度や圧力などのデータと、運転員の過去の操作履歴から模倣学習で運転員の操作を学び、AIがプラントを自動運転する機能。
AIの動作保証範囲から外れたことを検知した場合、運転員に即時で通知するとともに、手動運転に切り替えることができる。その後、運転員の判断でオートパイロットに戻すことも可能。
また、蓄積されたデータの中から現状に近い状況の操作履歴などを抽出し、高頻度に自動再学習する。その結果、新たな環境に沿ったルールをAIが導き出し、生産量や設備の経年変化などの状況に応じた最適な自動運転が行える。
2社ではプラントの運転に「オートパイロット」が加わることで、手動運転を削減し大幅な効率化、運転員の確保や技術伝承などの課題解決が図れるとしている。
NC石油化学の市原製造所で導入したところ、従来の技術では制御が難しかった工程の自動運転に成功するとともに、運転員による手動操作を超える精度を確認。自動運転時は、運転員操作時に比べ目標達成度が33%高く、ばらつきが19%小さくなったという。
2社は今後、運転員の確保や技能伝承、操業の効率化に課題を抱える企業を中心に機能を提供。横河ソリューションサービスは、プラントの安全性や生産性を改善するソリューションに新機能として加えて提供する。一方、NTTコムは、製造業に加え、新機能を応用し漁業や農業の工程の自動化を実現するユースケース創出に取り組む。
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