人型協働ロボットを開発するアールティは3月10日、惣菜を盛り付ける人型協働ロボット「Foodly(フードリー)」の月額レンタルサービスを開始すると発表した。
「Foodly」は、食品工場の弁当・惣菜製造ラインで、独自のAI(人工知能)ビジョンシステムを使うことで、ばら積みの食材をひとつひとつ認識してピッキングし、ベルトコンベア上の容器に盛り付ける人型協働ロボット。

人一人分のスペースで稼働し、人と柵なしで隣り合って作業ができる。1台に複数の食材を登録可能で、設置場所の変更も1人で行えるため、多品種少量生産を行う、食品工場の頻繁なメニュー・ライン替えにも対応する。
2021年に標準構成モデル発売。標準構成モデルでは、主に丸みのある固形物の食材のピッキングが可能。から揚げ、ミニトマト、肉団子、ちくわ天、チキンナゲット、ハンバーグ、シューマイ、ミニウィンナー、がんもどき、里芋、小なす、乱切りにんじん、高野豆腐、いなりずし、ロールキャベツなどのメニューの盛り付け作業をカバーする。
では、2021年にはのり巻きロボットと連携しセル生産方式で、のり巻きを製造する「スズモコラボモデル」、2022年には組み合わせはかりと連携した自動計量供給システム「TSD-N3×Foodly」も開発している。
今回の月額レンタルサービスは、食品工場への協働ロボット導入ハードルを下げることを目的に実施する。
「Foodly」の標準構成モデル(食材や容器の認識・盛り付け用システムを含む)を1か月単位でレンタルが可能。レンタル期間は、最短3か月からとなる。
盛り付け食材は、標準構成モデルが対応している食材の中から、事前のヒアリングで要望のあった食材を登録する。ハンド部分も登録食材に応じて既存のバリエーションの中から選択ができる。
また、Foodlyの開発に伴い、ハードやソフトのアップデートがあった場合は、月額料金の範囲内で、定期点検時の交換などで新しいバージョンに対応する。レンタルの対象は首都圏(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨)に食品工場を持つ企業を想定。要望に応じて今後、対象地域の拡大も予定する。
同社では、レンタルを通じて協働ロボットの導入イメージを持ってもらうことで、食品工場の自動化、省力化を推進するとしている。
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