株式会社アウトソーシングテクノロジーは、AR技術を活用した技術伝承サービス「AR匠(エーアールタクミ)」をリリースした。建設や製造業など「ものづくり業界」を中心に、若い世代への技術伝承を円滑に行うことが狙いだ。
「AR匠」は、ゴーグル型のウェアラブル端末を装着し、作業員が熟練技術者と視界を共有しながら作業を行うことができるプラットフォームだ。たとえば、クライアント先での装置のメンテナンス業務。作業員がゴーグルを着用すると、実際の装置の上に作業に必要な手順書が表示され、手順を追いながら作業を行うことが可能。
また、作業を行う中での不明点は、遠隔地にいる熟練技術者に見ている画面を共有し指示をもらうことができる。これにより、経験年数の浅い作業員でもベテラン技術者と同等の作業を行うことが可能になるということだ。
建設業界や製造業など、ものづくり業界で技術を覚えるには、座学だけではなく実際に現場で仕事をしながら学ぶ、いわゆる「OJT」が適している。しかしながら、OJTには教える側の多くの時間と手間が必要だ。
2012年前後に発生した団塊の世代の退職により、熟練した技術を持った世代が大量に労働市場から退出。技術継承がうまく行かず若手が育たないという課題を多く耳にする状況だ。
そこで、「AR匠」を使用し体を動かしながら仕事を学ぶことで、基本的な知識だけでなく、重さ、音、色、温度など、五感を活用したノウハウを習得しやすい環境を構築することが可能になるという。
【関連リンク】
・アウトソーシングテクノロジー(OUTSOURCING TECHNOLOGY)
無料メルマガ会員に登録しませんか?
膨大な記事を効率よくチェック!
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。