スイスに本社を置くABB株式会社は、6月4日、「ABB ロボティクス アプリケーション・センター 中日本」を愛知県豊田市に開設した。
同社は、世界各地にアプリケーション・センターを展開し、溶接、切断、パッケージング、金属加工など、様々な用途に特化した活動を進めている。
顧客の要望に応える大量生産、いわゆる「マス・カスタマイゼーション」が今日の新常識(new normal)となっている。自動車、朝食のシリアル、最新のフィットネスの道具においても、その傾向が見られる。
ABBは、2014年6月に東京都多摩市にて開設したABBロボティクス アプリケーション・ワークショップにおいて、食品製造市場向け用途、協働型双腕ロボットYuMiを中心として、エンドユーザー、パートナーとの協働的解決、プロジェクトベースのラーニングをテーマに継続的に取り組んでいる。
今回、愛知県豊田市に開設される中日本 アプリケーション・センターは、ロボットによる自動化ソリューション、アプリケーション、ターンキーシステムのみならず、自動車製造、自動車部品製造、金属加工などの産業向けのソフトウェアにも焦点をあてるという。
例えば自動車製造向けには、導入時の生産停止時間を最小化、新規ワークのティーチングなどもビジョンシステム調整のみで10分以内で済むなど、ユーザビリティを追求したパッケージシステム。
国内でも各種研磨やバリ取り、組み立てなどで実績を有する力検知センサー一体型ロボットシステム、高速プレス間搬送ロボットシステム、多関節ロボットと専用ビジョンシステムが一体化した3次元品質検査システムなどのユニークなABBのソリューションなどが含まれる。
同センターでは、ABB Abilityコネクテッド・サービスのデモや、YuMi、他の産業用多関節ロボットを常備。コラボレーション、デジタライゼーションに向けた同センターのソリューションは、柔軟性を備える未来の工場、つまりマス・カスタマイゼーションを支援していくものだとしている。
独自のソリューションやアプリケーションの開発に加えて、同センターでは、ABBロボットおよびソフトウェアに関するトレーニングにおいても顧客をサポートし、工場の現場で、現行の生産工程を刷新する前に、新しいアプリケーションを協働的に実証する施設として機能させる。
ABBは現在、アジア、ヨーロッパ、南北アメリカに、28のロボットアプリケーションセンターを運営している。
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・エービービー(ABB)
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