アスキー主催の『IoT&H/W BIZ DAY by ASCII STARTUP』展示レポートの後半をお届けする。
テレパシージャパン
テレパシージャパン社は、スマートアイウェアのTelepathy Walker(テレパシーウォーカー)を展示していた。
知らない街で目的の場所まで徒歩で向かうときにTelepathy Walkerを頭に装着すると、音声と矢印でナビゲーションをしてくれるというデバイスだ。ロケーションサービス、音声認識、GPSが搭載されている。今回の展示はコンシューマー向けに出荷する前段階のモノで、ヘッドアタッチメントはまだ3Dプリンターで作ったままだが、その他の部分は筐体ができあがってきているということだった。
https://youtu.be/x-9_ItnBcjw
デモンストレーションでは「テレパシーカフェ」と言葉を発すると、パネルに表示されたカフェに向かって矢印が表示された。コンシューマー向け(日本語対応済)は、クラウドファンディング プラットフォーム きびだんご にて49,800円で販売(現在は受付終了)、デベロッパー向け(英語)はKickstarterにて299ドルで販売中。
Qrio
スマートロックのQrioは、AppleWatchに対応したということでその展示をしていた。
さらに法人向けに、暗証番号を入れてドアを解錠するリモコン端末を開発した。これを開発した背景は、「不動産業界でスマートフォンを持っていない人が多かった」、「アプリをインストールをする手間がかかる」「私用のケータイを仕事に使うことに抵抗がある」という理由からだという。

これはドアの外側に貼り付けるタイプのリモコン端末で、ある一定時間で暗証番号が自動で変更されるようになっている。インターネットには繋がっていない。例えば内見をする際には、これまで案内者が管理会社に電話をし、許可を得て鍵を借りに行き、内見が終わっていたら返却するという流れだったが、このリモコン端末があれば、案内者が管理会社に電話をし暗証番号を聞くだけでよい。鍵を借りに行って返す、という手間が省けるようになったというわけだ。
もちろん少しはラクになるが、これまでのフローとあまり変わらないのでは?という質問に対して、「今までの習慣を変えることに非常に大きなハードルがある」ということだった。(ブース担当者)
電玉
これは玉がどこに乘ったのかがわかるのはもちろん、普通に玉が乘ったのか、大きな技を決めたあとに乘ったのかもわかる現代版のけん玉だ。センシングした情報がアプリケーションと連動し、けん玉を使った対戦プレイや、音楽に合わせた音ゲーができるので1人でも楽しめる練習ができる。けん玉の中にはコイル、加速度、ジャイロ、BLEモジュール、マイコン、バッテリーが入っている。
もともと「高齢者のコミュニケーションを変えたい」という想いから開発がスタートし高齢者にヒアリングしたところ、「けん玉やだるま落としなど昔の遊びで遊びたいけど孫が遊んでくれない」という声があり、それであれば「子どもも高齢者も楽しめるゲーム性を持ったけん玉を作ってあげたい」というところからスタートしたという。(ブース担当者)
MESH
誰でも簡単に作って楽しめるというコンセプトのMESH。タグと呼んでいるハードウェアとアプリが連携してドラッグ&ドロップで様々なことができる。例えば、ボタンを押したらLEDを光らせたり、箱にタグをつけ子どもが帰ってきたら必ず箱の中に鍵を入れるという約束をしておいて、箱が空いたら親にメールが飛ばすということもできる。人を検知したら音を出したり、写真を撮ったり、通知したり、メールを出すこともできる。
用途は様々だというが、プログラミング教室などに導入し小さい子どもが物事を考えるために使うSTEM教育や、オフィス、人感センサーをデスクの下につけ、その机に人が座っているか座っていないかログを取り、フリーアドレスの稼働率を測定するという事例もあるという。
・STEM教育・・・Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、 Mathematics(数学)の頭文字をとったもの
primesap
IoT メディカル ヘルスケア ソリューションを提供するprimesapは、ボクシングの動きセンシングし可視化するデモンストレーションを行っていた。
同社は動きをセンサーで測定しながら解析をし改善点をデザインしていく仮説の構築部分を得意としており、「10年後20年後に正しく年を取っていけることをモットーに立ち上げたサービスで、いくつになっても歩道橋を自力で登りたい、マラソンを走りたいという人のために、そのプロセスをデザインする」という(ブース担当者)。
アスリートの研究もしており、水泳であれば飛び込んだ時の加速度、ターン時の回転速度、ひとかきあたりの水力などを分析してあげると、その選手の改善点が見えてくるそうだ。最初はモーションキャプチャを取るように体中にセンサーをつけるが、ビッグデータ解析をし、「この選手はこの1カ所をみていればわかる」という点を見出すことができるという。アスリートの体を知ることで一般の人の健康へフィードバックしていくという。
【関連リンク】
・IoT&H/W BIZ DAY by ASCII STARTUP 展示レポート(1/2)
・KADOKAWA
・ASCII
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