2022 年10月21日に行われた東京都主催の産業交流展2022内でTokyo Contents/Solution Business Award 2022の表彰式が開催された。
本アワードは今年が第2回目となるビジネスアワードで、社会課題の解決に資する都内中小企業等のVR、AR、AI 等の先端技術を活用したコンテンツを対象に公募し、応募者総数26社の中から受賞した8社の表彰が実施された。
目次
Tokyo Contents/Solution Business Award 2022開催目的
通信環境の高度化や外出自粛・テレワークの普及に伴い、コンテンツやソリューションの重要性が高まり、より効果的なコンテンツ等の開発・活用が求められています。
本アワードは、都内中小企業が有する優れたコンテンツやソリューションを評価・選定し、販路開拓を支援することで、東京の社会課題の解決と産業力の強化につなげることを目的として2021年に新設、今回が第2回目の開催となります。
各分野の有識者から構成された審査員により選ばれた受賞企業には、賞金授与のほか広報支援や専門家派遣などを実施します。
審査員紹介:(五十音順)
- 柿沼 太一
- 各務 茂夫
- 久保田 瞬
- 小泉 耕二
- 鈴木 至
- 鳴海 拓志
- 三宅 陽一郎
STORIA法律事務所 弁護士・弁理士
東京大学 大学院工学系研究科 教授
産学協創推進本部 副本部長
株式会社Mogura 代表取締役
Mogura VR編集長、XRジャーナリスト
一般社団法人XRコンソーシアム 事務局長
IoTNEWS 代表
株式会社アールジーン 代表取締役
日本アイ・ビー・エム株式会社 アソシエート・パートナー
多摩大学大学院 経営研究科 客員教授
東京大学大学院情報理工学系研究科 准教授
株式会社スクウェア・エニックス AI部 ジェネラル・マネージャー
その他東京都内部審査委員3名
審査会の様子
2022年6月20日 一次審査(提出物審査)
企業の応募用紙を元に、全26社の書類選考が行われた。
外部審査員7名と内部審査員3名による審議の結果二次審査に上がる企業を決定。
2022年7月22日 二次審査(プレゼン・QA・体験審査)
二次審査会では、各企業がコンテンツのデモを用意し審査員は実際に体験。
体験終了後は1社ずつプレゼンを行い、三次審査に向けて審査が進められた。
2022年8月 ポテンシャルユーザー体験の実施
二次審査会を通過した企業に対して、ターゲットとなる民間企業・団体がソーリューション等を体験し、最終審査会の参考意見とすべくアンケートを実施した。
2022年8月31日 三次審査(最終審査)
ポテンシャルユーザー体験後、最終の順位決定を行う最終審査を実施。産業交流展2022で開催される表彰式に向けて、8社の順位を決定した。
2022年10月19日〜21日 産業交流展2022ブース出展・表彰式
10月19日~10月21日に開催された産業交流展2022にて「Tokyo Contents/Solution Business Award」がブースを出展。3日間の来場者に実際のソリューション等を体験展示が行われた。
10月21日には同会場内メインステージで、ノミネート企業8社の授賞式が実施され、大賞企業1社、優秀賞2社、奨励賞5社の授与式が行われ、最後には審査委員を代表して、IoTNEWS 代表、株式会社アールジーン 代表取締役 小泉 耕二審査員の本アワードの総評で締めくくられた。
全体集合写真受賞企業社紹介
《大賞》nat株式会社 (VR/AR/AI)
iPhone/iPadのLiDARセンサーを活用した、現地調査から設計、施工管理まで行えるiOSアプリ 「Scanat」
https://www.natincs.com/
《優秀賞》FastLabel株式会社 (AI)
AI開発に必要な教師データの作成から運用までを一気通貫で実現するアノテーションプラットフォーム「FastLabel」
https://fastlabel.ai/
《優秀賞》株式会社ラディウス・ファイブ (AI)
アニメを4K/8K化するAI 「AnimeRefiner」
https://www.radius5.co.jp/
《奨励賞》コネクテッドロボティクス株式会社 (その他)
自動でソフトクリームを作成・提供できる 「ソフトクリームロボット」
https://connected-robotics.com/
シンフォニア株式会社 (VR)
リアルな操縦環境を体験できる日本初の 「小型移動式クレーンVR訓練システム」
https://sinfonia.biz/
《奨励賞》株式会社袖縁 (その他)
心のバリアを軽やかに乗り越えるアプリ 「袖縁」
https://www.sode-en.net/
《奨励賞》デジタルデザインスタジオ株式会社 (VR)
デザインプロセスのDXをワンストップで支援する 「VR Integrated Solution Service」
https://www.ddstudio.co.jp/index.html
《奨励賞》株式会社ポケット・クエリーズ (VR)
カスタムVRトレーニング 「iVoRi 360」
http://quantize-world.com/
総評
審査会代表 IoTNEWS 代表、株式会社アールジーン 代表取締役 小泉 耕二審査員のコメント
私は、本アワードの審査委員として、一次審査会から三次審査会まで、26社の様々な応募コンテンツを審査し、また、受賞が決まった企業のコンテンツをはじめ、一次審査を通過された14社の応募コンテンツを、実際に体験しました。
そして、最終的に8社まで絞り、大賞、優秀賞、奨励賞を決定いたしました。
是非この場を借りて、受賞を果たした企業につきまして、講評をさせていただけたらと思います。
今回、本アワードの栄えある大賞に輝いた、nat(ナット)株式会社の『Scanat(スキャナット)」につきましては、室内などの対象物をスキャンするだけで3Dモデルの作成、高い精度での計測が可能な測量アプリであり、操作も簡単で、現地調査と図面作成を行う住宅・建設業界を中心として、従来の働き方を変え、現場の生産性の向上に大きく寄与することが期待できるものでございます。
また、優秀賞であるFastLabel(ファーストラベル)株式会社の『アノテーションプラットフォーム「FastLabel(ファーストラベル)』につきましては、AI開発に必要な教師データの作成から運用までを一気通貫で実現するオールインワンプラットフォームであり、より早く、精度の高いAI開発を実現する、今の時代にマッチしたものであり、生産性の向上や様々な社会課題の解決に寄与することが期待できるものでございます。
また、同じく優秀賞である株式会社ラディウス・ファイブの『アニメを4K/8K化するAI「AnimeRefiner(アニメリファイナー)」』につきましては、独自のAIモデルにより、アニメを美しく高解像度化することが可能であり、旧作アニメの動画配信サービスでの再活用などが期待でき、また、AIによる一律の処理によって、業務負担の軽減にもつながり、業界の活性化に寄与するものと考えております。
なお、お時間の関係から全ての受賞企業を講評することは叶いませんが、奨励賞となった、コネクテッドロボティクス株式会社、シンフォニア株式会社、株式会社袖縁(ソデエン)、デジタルデザインスタジオ株式会社、株式会社ポケット・クエリーズの5社につきましても、大変優れたコンテンツであり、今後の有望性をとても感じさせられるコンテンツでございました。
表彰式へご出席いただきました皆様も、ぜひブースへ足をお運びいただき、コンテンツを体験していただければと思います。
最後となりますが、本アワードを受賞された企業につきまして、これを皮切りに、今後より一層世の中に遡及され、ますますの事業発展に繋がることを願っております。
事務局
〒163-8001 東京都新宿区2-8-1 東京都庁第一本庁舎20階北
東京都 産業労働局 商工部 経営支援課
問い合わせ先
Tokyo Contents/Solution Business Award 2022
アドレス:info@tcsba.jp
HP: https://tcsba2022.jp
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