自然エネルギー関連の事業を展開するネクストエナジー・アンド・リソース株式会社は、昨年12月に出資をしたInfiswift Inc.と共同開発したIoTプラットフォームが備える先進通信技術の上に、リソースアグリゲーションシステムを構築したことで、蓄電池などの電源となり得るリソース制御の高速応答を実現したと発表した。
太陽光発電システムおよび蓄電池、電気自動車などの蓄電機器のコストダウン、北海道地震による北海道全域停電の問題などを背景として、大規模発電所に依存する集中電源型の社会から、分散電源化の社会へ移行の要求が高まっている。その実現のためには、応答速度を飛躍的に高速化して大量のリソースを高速制御することが求められている。
同社は、平成30年度VPP構築実証事業に参画し、住宅へ設置した蓄電池などのリソースのデータを1分間隔で収集し、IoTプラットフォームが指令を受けてからリソースが応答するまでの目標時間である5分間を達成したという。リソースアグリゲーションシステムからの指令を、IoTプラットフォームで受信し、IoTプラットフォーム上の先進的な通信技術を利用することで、大量のリソースを高速制御する。
同社が開発したIoTプラットフォームは、10,000リソース以上の接続対応が可能で、テスト環境下では、そのリソースの制御で、今後ビジネスで求められる1秒以内の応答速度が期待できる結果(理論値上は0.3m秒まで対応可能)を得ることができたという。
開発したIoTプラットフォームは、太陽光発電システム、産業用および家庭用蓄電池など多数のデータを収集し処理する基盤だ。IoTプラットフォーム上にアプリケーションを構築することで、収集データを利用した様々なサービスを展開することが可能だという。
今後は、IoTプラットフォームの改良を続けて、来年度のVPP構築実証事業では秒単位の応答時間を達成することを目指すとした。
【関連リンク】
・ネクストエナジー(Next Energy)
・Infiswift
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