人工知能(AI)やロボット技術の進化が著しい昨今、生活の中でもスマートスピーカーが普及するなど、生活様式にも変化が訪れている。AIやロボット研究が進む中で「AIやロボットによる仕事代替」が話題となり、働くことや会社組織の在り方などを考え直す機運も高まっている。
「仕事の代替」が話題となっている現状をふまえ、通信教育を手掛ける株式会社ユーキャンは、20代~40代の310名のビジネスパーソンに意識調査を実施した。10年後の未来を自身の業務(仕事)と照らし合わせ、AIやロボットが台頭する時代に求められるスキルや代替されない資格に関して回答を得ている。その結果、10年後、世の中の業務(仕事)量の33%がAI・ロボットに代替されると推測する結果が得られた。
調査結果トピックスは以下の通り。
- 10年後、世の中の業務(仕事)の33.2%がAIやロボットなどに代替されると推測。一方、自身の仕事は全く代替えされないという回答が40.0%。
- AIやロボットによる仕事代替に対して、期待が不安を上回る
- 将来的にAIやロボットなどのテクノロジーが発展し、仕事の代替が話題になっていくことに対しての気持ちは、「期待している」方が51.0%、「不安を感じている」方が30.7%。
- 期待する理由は「人間がすべき仕事に集中できる」、不安を感じる理由は「人間の仕事が奪われ失業者が増える」。
- 自身の業務(仕事)がAIやロボットに代替されるかもしれないとする不安は、AIやロボットに対する知識不足も影響か
- 「AIやロボットについてどのくらい知っていますか?」の質問に対しては、「知っている」と回答した方が45.5%に対して、「知らない」と回答した方が54.5%と半数以上。
- 「知らない」と回答した人の36.7%が、AI・ロボットによる仕事代替に「不安」と回答。「知っている」と回答した方の多くが、AI・ロボットに代替されないスキルを「持っている」と回答。
- 10年後、AI・ロボット時代に備えて、身につけておきたいスキルは、「専門資格(専門知識・技術)」「実行力」「論理的思考力」「課題を見つける洞察力」。
10年後、AI・ロボット時代に奪われない資格は、「保育士」「介護福祉士」「メンタルヘルス・マネジメント」
同調査の結果を踏まえ、ロボット研究を行っている石黒浩大阪大学教授は、「10年後ロボットに奪われない仕事は何かという問いに答えるなら、日本社会では当たり前と思われていたようなコミュニケーションを必要とする仕事。つまり、カウンセリングのような、人の心をくみ取りながら、人と関わりを持っていく仕事だと思います。」とコメントした。
ユーキャンによるAI・ロボット時代に関する意識調査の詳細はユーキャンのホームページを参照。
【関連リンク】
・ユーキャン(U-CAN)
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