全国の中規模・大規模ビル39万棟(※)および分譲マンション644万戸(※)の設備点検は、作業者の五感を頼りに紙ベースで行われており、点検業務の効率化と現場作業員の働き方改革が急務となっている。また従来の業務形態を踏襲しているビル・マンション管理業界では、点検作業員が集まりにくく、人件費の高騰を招いている。
そこで、日本ユニシスは、ビル・マンション管理会社の設備点検コスト削減を実現する、設備点検サービス「まるっと点検」の提供を開始した。
設備点検の現場で直面している課題として、危険を伴う場所での作業、判断基準が作業者ごとに統一されていない、点検結果の二重入力が必要、報告書の目視確認によるチェック漏れなどが挙げられる。「まるっと点検」では、これらの課題に対応する。
「まるっと点検モニター」により、建物設備に取り付けたセンサーで、設備を遠隔監視し、異常検知、故障時期予測を行う。これにより、故障前に計画的で効率的なメンテナンスを実現する。「まるっと点検リポーター」では、タブレットによる点検結果の音声入力、タップ入力、画像登録により報告書を自動作成。点検履歴データからの異常値自動抽出により管理者業務の精度向上と効率化を行う。
また、「まるっと点検コミュニケーター」により、現場作業員のスマートグラスを通じて遠隔地の管理者と映像・音声を共有する。遠隔地から若手作業員に対するOJTを可能にする。
「まるっと点検」は、Microsoft AzureベースのIoTビジネスプラットフォームで稼働するクラウドサービスとして提供される。
日本ユニシスは、同設備点検サービスの提供により現場作業をスマート化することで、点検作業員の獲得と定着という経営課題を解決し、ビル・マンション管理業界の人手不足解消を目指すとした。
https://youtu.be/vraIaLfjxgk
※出展:国土交通省統計資料
無料メルマガ会員に登録しませんか?

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。