昨今、あらゆる業種・業界の企業や組織において、IoT活用の取り組みが進んでいる一方で、大企業に比べて中小企業では、「IT専任の人材がいない」「新規事業への継続的な投資が難しい」などの理由で、IoTの活用があまり進んでいないという課題があった。
この課題を解決するため、アムニモ株式会社は、産業用IoTの導入から運用まで必要な機能をパッケージ化し、1ヶ月単位から手軽に利用できる産業向けIoTサービス「amnimo sense beta(以下、amnimo sense)」を本日から提供開始した。センサーからのデータ取得、通信、運用、監視、セキュリティまで必要な機能が、全て基本サービスに含まれているため、専門的な知識がなくても、簡単な接続でIoT活用が開始できる。
セキュリティに関しては、「amnimo sense」の購入者のゲートウェイに対して、それぞれ異なるデジタル証明書を発行し、工場でインストールしてから出荷している。出荷後に、ユーザーの簡単なアクティベーションにより、自動でデジタル証明書が発行され、安全なデータ通信が確立される仕組みだ。
アムニモが独自開発したエンドポイントデバイス(トップ画像参照)は低消費電力で、長期にわたりデータを取得し続けることができる。エンドポイントデバイスは、センサーが取得したデータをアナログ入力し、LPWAのLoRa通信で親機のゲートウェイに送信する装置である。
具体的にどのようなデバイスを使ってデータを取得し、どう活用すればわからないというユーザーに向けて、「amnimo sense」を使った活用事例として必要な機材とその構築手順を紹介するIoTレシピをウェブサイト上に掲載している。現在は以下の7レシピが公開されており、今後順次レシピを増やしていく予定だ。
- 水産冷凍室内の温度監視レシピ
温度センサーを活用し、冷凍庫の温度を遠隔で把握できる。 - 病院内の保温庫用温度監視・記録レシピ
温度センサーを活用し、監査対象にもなる病院内の保温庫の温度を遠隔で把握できる。 - 建物内不快検知レシピ
施設内のCO2濃度を調整することで眠気・不快感を防止し、空調管理を容易にする。 - 工場向け部品在庫量見える化レシピ
重量センサーを活用し、部品の残量を把握でき、部品発注のタイミングを簡単に把握できる。 - 飲食店向け素材残量見える化レシピ
飲食店での皿などの残量を見える化することで、物品の補充のタイミングを簡単に把握できる。 - ホテルのシーツ補充お知らせレシピ
ホテルのシーツや室内着置き場で残量を見える化し、補充の適切なタイミングを把握できる。 - 残留塩素検知による貯水槽水質管理レシピ
残留塩素計をビルや学校等の貯水槽に取りつけ、遠隔で残留塩素濃度を監視できる。
また、株式会社イワキと協業し、「amnimo sense」の機能を応用した「pump guard」の試験サービスを提供している。
「pump guard」は、工場やプラントの生産用などのうずまきポンプの異常動作を監視する。緊急時にはポンプを停止させて、重大な故障を未然に防ぐとともにダウンタイムを削減することができる。また、遠隔地のユーザーにメールで通報することができ、万が一ポンプが故障した場合にも稼働データを常時記録しているため、そのデータを故障の原因分析に活用することが可能になる。
「amnimo sense」の月額利用料金は、Eコマースサイトでユーザーが選択するエンドポイントデバイスとゲートウェイの台数、携帯電話通信容量、ユーザー数に応じて課金される仕組みである。1測定点あたり、1,000円(税別)からで、30測定点(エンドポイントデバイス30個)、ゲートウェイ1台、1回線100MB、10ユーザーでの利用の場合、月額利用料金の39,000円(税別)となる(※)。
※センサーはユーザーで用意。
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