株式会社 小松製作所(以下、コマツ)は、4月1日よりインテリジェントマシンコントロールを実現した、ICTブルドーザー5機種とICT油圧ショベル1機種の合計6機種のICT建設機械を、スマートコンストラクションサポート契約とともに国内市場で販売開始する。
コマツは2015年2月より、建設現場のあらゆる情報をICTで繋ぎ、安全で生産性の高い「未来の現場」を実現するソリューション事業「スマートコンストラクション」をレンタルで提供しているが、今回新たに販売での導入を開始する。
国土交通省は、労働力不足など建設業の抱える様々な問題を解決し建設現場の生産性向上に取り組む方策として「i-Construction」の推進を発表している。
2016年度からは直轄工事の土工ではICT土工の全面的な活用に向け、調査・測量、設計、施工、検査のプロセスにおいて3次元データによる新基準が導入される。またICT土工の活用に必要な経費を計上するための新たな積算基準が導入される。コマツのスマートコンストラクションは、国土交通省の「i-Construction」の各工程にも対応するものだという。
コマツのICTブルドーザーは、整地の仕上げ作業時だけではなく、掘削作業時を含むブレードコントロールを自動化した自動ブレード制御機能を搭載し、作業効率の大幅な向上を実現している。
ICT油圧ショベルは、GNSS(GPS+GLONASS)アンテナと補正情報から得たバケット刃先の位置情報を施工設計データと照合しながら作業機(ブーム、アーム、バケット)操作を制御する、マシンコントロール技術を搭載し、ICTブルドーザーと共に「インテリジェントマシンコントロール」を実現している。またICT油圧ショベルにはステレオカメラを標準装備している。
スマートコンストラクションサポート契約は、施工現場の全エリアを3次元データで完全掌握することができるクラウド型プラットフォーム「KomConnect」の利用、ICT施工を遠隔サポートするスマートコンストラクションサポートセンタの利用、高精度施工のためのGNSS補正情報配信サービス、通信料、ICT建機本体ソフトウェア保守料をパッケージ化している。
同サービスにより、顧客は「i-Construction」の新基準の整備とともにそれに対応した施工管理が可能となり、ICT施工で必要な初期設定や手続きが不要となり、遠隔サポートにより安心してICT建機を使用できる。さらに、要望に応じて、起工・完工時のドローンによる高精度測量、ICT建機での施工に必要な3次元設計データ作成、稼働に必要なローカライゼーションなども別メニューで提供。
コマツは、ICT建機を国内市場では2013年9月からコマツレンタル、一部グループレンタルから順次導入し、2015年2月より「スマートコンストラクション」のレンタルでの提供を開始し、これまでにICT建機の国内の導入現場数(*)は1,000を超えている。
(*) ICT建機の国内導入を開始した2013年9月からの累計現場数。
発売機種
ICTブルドーザー
D37PXi-23、D61PXi-23、D65EXi-18/D65PXi-18、D85EXi-18/D85PXi-18、D155AXi-8
ICT油圧ショベル
PC200i-10 / PC200LCi-10
サポートメニューの特徴
スマートコンストラクションサポートサービス
①KomConnectスマートコンストラクション基本機能利用料(日々進捗表示 現況、設計、施工の各種3次元データ保管、KomEyeのデータ表示をするクラウド利用料)
②スマートコンストラクションサポートセンタ利用料
③GNSS補正情報配信サービス利用料
④通信料(①+②+③全ての通信料)
⑤ICT建機本体ソフトウェア保守料
[①~⑤セット契約 初年度特別料金]78,000円/月
スマートコンストラクション各種サービス(オプション)
①ドローン測量:起工測量、完工測量
②3次元データ作成 : ICT建機の刃先を制御するためのデータ
③ローカライゼーション : 現場座標とGNSS測位座標を紐づけるGNSS測量作業
公表価格
ICTブルドーザー
D37PXI-23 : 2,800万円 、D61PXi-23 : 4,050万円、D65EXi-18 : 4,550万円 / D65PXI-18 : 4,850万円、D85EXi-18 : 6,150万円 / D85PXI-18 : 6,100万円、D155AXi-8 : 8,250万円
ICT油圧ショベル
PC200i-10 : 3,665万円 / PC200LCi-10 : 3,750万円
【関連リンク】
・コマツ(KOMATSU)
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