サイレックス・テクノロジー株式会社(以下、サイレックス)は、各種センシングデバイスを無線LANやBLEを利用してIoT化する開発キット『IoTワイヤレス開発キット for RX600/RL78シリーズ』を2016年5月末に発売する。
近年、IoTをキーワードに、クラウドを利用した遠隔での機器モニタリング、制御、最適化、自律化を目指す動きが盛んになっている。こうした中、機器メーカは現地で発生したトラブル等への対応にかかるコストを抑えるだけではなく、サービスビジネス化の好機ととらえ、積極的な展開を狙っている。
特に医療分野では人口高齢化や医者不足といった課題に対して、遠隔地の患者の経過観察を行ったり、バイタルデータをクラウドにリアルタイムでアップロードすることで簡単に情報を共有したりといった、IoTを活用した解決が試みられており、医療機器メーカもその対応が急がれている。
同製品は、こうした課題に直面する機器メーカのIoT化を後押しする開発キットで、センサーノードとゲートウェイそれぞれに対応した製品構成が用意されている。センシングデバイスとクラウドを無線LANやBLEを使ってつなげることができ、機器メーカは各種センサ情報のIoT化検討を簡単に行うことができる。同製品は、既に多くの採用実績のあるMCU(ルネサス エレクトロニクス製RX600/RL78シリーズ)をベースに、無線LAN部はMCU機器向け組込み機器用の超小型 低消費電力 無線LANモジュール(サイレックス製SX-ULPAN)を採用している。
サイレックスは、柔軟な開発対応力を活かし、ソフトウェア・ハードウェアのカスタマイズ等、量産移行開発についても積極的に対応していくという。
『IoTワイヤレス開発キット for RX600/RL78シリーズ』特長
センサーノードだけではなく、ゲートウェイ(有線LAN、USBインタフェース搭載)や無線LANモジュール等、クラウドにアクセスするための環境をトータルで提供。また、製品構成は4パターンの中から選択できまるため、ニーズに見合った最適な環境を選択することが可能。同製品には、ルネサス エレクトロニクス製の低消費電力MCU「RL78/G1D」「RL78/G14」「RX64M」を採用している。
想定される活用シーン
- 病院(人・物の位置検知、患者の経過観察支援)
- 工場(稼働状況の監視、消耗品の管理)
- 倉庫(人・物の位置検知、温度/湿度の管理)
- オフィス(事務機器の監視、消耗品の管理)
- マンション等(構造物の状態変化の監視)
無線モジュール
IEEE 802.11a/b/g/nに対応した、マイクロコントローラ(MCU)機器向け組込み機器用の超小型 低消費電力 無線LANモジュール「SX-ULPAN」を「WLANセンサーセット」「ゲートウェイセット」「メモリ拡張版ゲートウェイセット」に採用。
『IoTワイヤレス開発キット for RX600/RL78シリーズ』製品構成
【関連リンク】
・サイレックス・テクノロジー(silex technology)
・ルネサス(Renesas)
・IoTワイヤレス開発キット for RX600/RL78シリーズ
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