ビッグデータ分析とマーケティング・アプリケーションを扱う、テラデータ・コーポレーションは、Teradata Labs(テラデータ・ラボ:テラデータ・コーポレーションのR&D部門)内にグローバルIoT分析チームを新設したことを発表した。
このチームは、米国、英国、インドを拠点とし、モノのアナリティクス(AoT: Analytics of Things)から最大の価値を引き出すイノベーションの開発に注力するという。
IoT分析チームは、データ・サイエンティスト、データ・エンジニア、ソフトウェア設計者から構成され、新たなクラウド・ベースの分析ソリューションやサービスを構築し、モノのインターネット(IoT: Internet of Things)のための高度な分析やデータ移動、データベース管理をより容易にする役割を担う。
Teradata Aster Analytics: いつでも、どこでも
Teradata Aster Analytics(テラデータ・アスター・アナリティクス)はIoTデータを活用して、「なぜこうなったのか」という問いに対する答えを導き出す。
事前構築済みの分析関数には、新しいIoTデータ準備機能や、マシンの反応パターンを迅速に把握、検知するためのマシン・ラーニング技法が含まれる。これにより、リスク軽減、メンテナンスコストとダウンタイムの削減、生産の増加を実現する。Aster Analyticsは、大量のIoTデータの中に隠れた有意で関連性の高い洞察を、より容易かつ迅速に発見し、これをミリ秒単位のパフォーマンスで実現する。
さらに、生成されたマシン・ラーニングのモデルの多くは容易に他に移植でき、Javaを実行可能なあらゆる業務環境で仮想的に動作させることができる。Teradata Aster Scoring SDK (ソフトウェア開発キット)により、アナリストは、AsterのIoT分析モデルをほぼすべてのIoTエッジ・サーバー、パブリック・クラウド、およびデータ・センターに容易に導入できるという。
Teradata Listener強化機能によるIoTデータ・ストリームの迅速な収集と分散
テラデータは、Teradata Listener(テラデータ・リスナー)のIoT機能を拡張し、分析対象のセンサー・データ・ストリームを容易に取得、分散できるようにするコネクターを提供する。
連続したデータ・ストリームの収集や管理は通常、は複雑で多大な労力を要する作業だ。これらの新しい接続オプションにより、Teradata Listenerは、オンプレミスまたはクラウドのいずれにおいても、新しいセンサー・データ・ストリームをTeradata Unified Data Architectureに容易かつ迅速に伝送できるようになる。
Global IoT分析チーム
IoT 分析チームでは、マシン・ラーニングや高度分析の技法を将来的にはシステム管理や開発運用に適用させる予定。
現在は、パフォーマンスやワークロードの混雑状態などの複雑な問題を秒単位で解決することを目指し、Teradataシステムにマシン・ラーニングを適用している。
Analytics of Thingsサービスは、以下のような数多くのソリューションを実現する。
- 早期警告検知: 予測分析を利用して、マシンやデバイスの問題をより早く検知し、修正。これにより、修理や保証コストの削減と併せ、ブランド価値の保全が可能に
- 資産の連続的な監視: 購入単位ではなく、時間単位の契約や利用回数制料金設定による新たな収益機会や価格戦略を実現
- 物的資産のリアルタイム監視および分析: 企業は、セキュリティ・アラート、エネルギーおよび燃料の消費、非稼働状態、欠陥部品、地理的位置などを把握し、これらを含む様々なリアルタイムの洞察に基づいたアクションが可能に
これらの新たなテクノロジーおよびサービスは、2016年第2四半期より提供を開始するという。
【関連リンク】
・テラデータ(Teradata)
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